SNS運用代行の月次レポートテンプレ|KPI→解釈→改善提案が一枚で伝わる作り方

SNS運用のレポートで大切なのは、数字をたくさん並べることではなく、「KPI(数字)→解釈(なぜ)→改善提案(次に何をする)」を、クライアントが判断できる形で届けることです。

この記事では、運用代行初心者でも迷わないように、月次レポの必須項目(7ブロック)そのまま提出できるテンプレスプレッドシートでの管理フォーマットに加えて、報告会でそのまま使えるスライド構成案と「なぜそのKPIを見るのか」が一発で伝わるKPIツリー(相関図)までまとめます。
※本記事は一般的な運用実務の整理です。成果(売上・問い合わせ等)を保証するものではありません。

導入:レポートが憂鬱な人ほど、型を作ると一気にラクになる

「毎月のレポート作成、数字を埋めるだけで半日潰れてしまう……」
「『で、結局どうだったの?』と聞かれて、言葉に詰まる」

SNS運用代行において、月次レポートは単なる提出物ではありません。あなたの運用の価値を整理し、クライアントが次の意思決定をするための“判断材料”です。

ただ、多くの初心者は「数字を集めて貼る」までで終わりがちで、一番大事な「解釈」と「提案」が薄くなります。その結果、レポートは読まれず、ミーティングはふわっと終わり、次月の方針も定まらない…という状態になりやすいです。

この記事では、数字が苦手でもプロらしい報告ができるように、7ブロック構成の黄金テンプレートと、分析コメントの型(事実・解釈・仮説)をセットで公開します。レポート作成を「毎月の苦行」から「信頼を積み上げるルーティン」に変えていきましょう。

なぜ今「SNS 運用 レポート テンプレ」で迷う人が多いのか

レポート作成で迷う原因は、スキル不足というより「設計がない」ことがほとんどです。とくに運用代行初心者がつまずきやすいのは次の3つです。

  • 載せる指標が多すぎる:全部見せたくなり、結論が埋もれる
  • 数字の意味づけが曖昧:増減は書けても、原因と打ち手が言語化できない
  • クライアントの目的とズレる:運用側の指標(投稿本数など)だけになり、事業側が知りたい点(来店・問い合わせなど)につながらない

月次レポの役割は「頑張りました報告」ではなく、“次月の方針を決める会議資料”です。だからレポートは、最初から「読む順番」を作るのが正解です。

おすすめは、①KPIを絞る(3つ)→②数字の変化を短く解釈→③来月の提案をタスク化。この型に乗せれば、初心者でも“伝わる”レポートになります。

月次レポートの全体像:必須の7ブロック

テンプレはたくさんありますが、実務で強いのは「削ぎ落とした型」です。月次レポは次の7ブロックで固定すると、毎月ラクになります。

  • 1)今月の結論(要約):重要な変化と来月やることを3行で
  • 2)KPIダッシュボード:主要KPI(前月比つき)を一覧
  • 3)ハイライト:伸びた投稿・良かった点(再現ポイント)
  • 4)課題:落ちた指標・ボトルネック(原因候補)
  • 5)分析(仮説):事実→解釈→仮説を短く
  • 6)改善提案(来月の施策):タスク+検証指標+期限
  • 7)運用ログ:作業内容・工数・確認事項(透明性)

コツは、分析を長文にしないこと。長い分析より、具体的な次の打ち手がクライアントに刺さります。

そしてもう一つ、実務で効く補足があります。基本は月1回の定例レポートでOKですが、可能なら週1回(または隔週)でチャットの簡易速報を送ると、信頼が積み上がりやすいです。

  • 週次の簡易速報(例):今週のハイライト/気になった点/来週やること(各1行)
  • 月次レポ:数字のまとめ+深掘り+提案(7ブロック)

これで「月末にまとめて説明」より、途中経過の安心感が出ます。

KPIの選び方:初心者は「3つ+補助指標」で十分

KPIは多いほど良いわけではありません。増えるほど読み手が迷い、「結局どれが重要?」となります。初心者はまず、主要KPIを3つに絞りましょう。

迷ったらこの3つ(目的別に言い換えてOK)

  • 到達(認知):表示回数 / リーチ
  • 反応(関与):エンゲージメント(いいね・コメント・保存・シェア等)と率
  • 行動(導線):プロフィールアクセス / リンククリック / DM・問い合わせ など

補助指標は、運用品質と改善のヒント用に最小限でOKです。

  • 投稿本数(計画通り回せたか)
  • 投稿タイプ別の内訳(動画/画像/テキストなど)
  • 伸びた投稿TOP3〜5(再現の材料)

「フォロワー増」は重要な場合もありますが、目的によっては優先度が下がります。たとえば、来店・問い合わせが目的なら、フォロワー数よりも導線指標(プロフィールクリック等)の方が意思決定に直結するケースも多いです。

KPIツリー(相関図)で「なぜそのKPIを見るのか」を説明できる

クライアントが納得するレポートは、「数字が増えた/減った」よりも、目的(KGI)に対して今見ているKPIがどうつながるかが整理されています。そこで便利なのがKPIツリー(相関図)です。

例:売上(KGI)につながるKPIツリー

KGI:売上(または利益)

KPI:問い合わせ数 / 予約数 / 購入数

中間指標:プロフィールクリック / リンククリック / 来店導線の到達

行動指標:保存 / シェア / コメント

土台指標:リーチ / 表示回数 この図があると、たとえば「リーチは増えたのに問い合わせが増えない」場合でも、

  • 導線(プロフィール・リンク)が弱いのか
  • 保存・シェアが足りず“検討に残らない”のか
  • 投稿テーマが認知寄りで、行動を促していないのか

と、原因の当たりをつけやすくなります。

レポート本文では、このツリーのうち“今月いじる階層”を明言すると、提案が刺さります(例:「来月は中間指標の改善=プロフィールクリック改善に寄せます」など)。

そのまま提出できる:月次レポートテンプレ(コピペ用)

以下は、GoogleドキュメントやWordに貼って、カッコを埋めるだけで完成するテンプレです。文章が苦手でも「順番通りに埋める」だけで形になります。

1)今月の結論(要約:3行)

  • 総評:(例:今月は◯◯投稿が伸び、到達が増加。導線指標は横ばいのため、来月は◯◯で改善を狙う)
  • 良かった点:(例:保存が伸びた投稿が増え、検討に残る反応が増加)
  • 来月やること(3つ):(例:①導線投稿を週1固定 ②プロフィール文を改善 ③投稿構成A/B)

2)KPIダッシュボード(前月比つき)

KPI今月前月増減一言コメント
リーチ / 表示回数( )( )(+/−)(伸びた投稿タイプ・曜日など)
エンゲージメント率( )( )(+/−)(保存/シェアが増減、コメントの質など)
導線指標(プロフィール/クリック/DM等)( )( )(+/−)(導線投稿の有無、CTAの工夫など)
投稿本数( )( )(+/−)(計画との差・理由)

3)ハイライト(伸びた投稿TOP3)

  • 投稿1:(URL/投稿日/形式/主要数値)
  • 投稿2:(URL/投稿日/形式/主要数値)
  • 投稿3:(URL/投稿日/形式/主要数値)
  • 共通点:(例:冒頭で結論、保存しやすいチェックリスト、季節性、画像の情報量 など)
  • 再現方針:(例:同テーマを切り口違いで月2本入れる)

4)課題(ボトルネック)

  • 落ちた指標:(例:プロフィールクリックが前月比−◯%)
  • 起きたこと:(例:導線投稿が少なかった/投稿タイプが偏った)
  • 仮説:(例:認知寄りの投稿が多く、行動を促す要素が不足)

5)分析コメントの型(事実→解釈→仮説)

  • 事実:(数字の変化を1行)
  • 解釈:(何が起きたと言えそうかを1行)
  • 仮説:(原因の当たり+次に試すことを1行)

例:

  • 事実:プロフィールクリックが前月比で減少。
  • 解釈:投稿の到達は取れたが、行動導線に乗り切れていない可能性。
  • 仮説:導線投稿(CTA)が不足していたため、来月は週1で導線投稿を固定して検証する。

6)改善提案(タスク化:施策+検証指標+期限)

課題仮説施策(やること)検証指標期限
(例:導線が弱い)(例:CTA不足)(例:週1導線投稿+プロフィール文改善)(例:プロフィールクリック、リンククリック)(例:来月末)
(例:保存が伸びない)(例:情報が散らばる)(例:チェックリスト型の定番企画を月2本)(例:保存数、保存率)(例:来月末)

7)運用ログ(透明性:範囲と工数のズレ防止)

  • 実施内容:(投稿作成◯本、返信対応、分析、撮影、素材作成、打合せ 等)
  • 工数:(合計◯時間:内訳が出せるなら尚良い)
  • 確認事項・お願い:(例:キャンペーン日程、素材提供の締切、承認フロー)

報告会でそのまま使える:月次報告スライド構成案

ドキュメント提出だけでなく、報告会(オンラインMTG等)ではスライドが好まれることがあります。ここでは、初心者でも作りやすい“最低限で伝わる”構成を用意します。

スライドは5枚で十分(増やすほど伝わらない)

スライドタイトル入れる内容話すこと(1分想定)
1表紙対象期間、アカウント名、目的(KGI)今月の目的確認
2サマリー(結論)良かった点/課題/来月やること(3つ)結論を先に言う
3KPI推移主要KPI3つの前月比(グラフ or 表)増減の背景を短く
4Good / Bad(根拠)伸びた投稿TOP3、課題の根拠再現ポイントとボトルネック
5来月の施策(提案)施策3本+検証指標+期限合意形成(やる/やらない)

スライドの強みは「短く伝える」ことです。細かい数値は別紙(スプレッドシート)に寄せ、スライドは判断材料だけに絞ると、クライアントの満足度が上がりやすいです。

スプレッドシートで管理しやすい「月次レポフォーマット」設計

「集計が大変」「文章が苦手」という人は、スプレッドシート前提にするとラクです。おすすめは5シート構成です。

  • ①サマリー:結論(3行)、主要KPI、来月施策3本
  • ②KPI:週次or日次の数字(自動で月次合計・前月比)
  • ③投稿一覧:投稿日/形式/テーマ/主要数値(上位抽出の元データ)
  • ④定性メモ:反応の質、コメント内容、気づき(提案の材料)
  • ⑤来月計画:施策タスク(担当/期限/検証指標)

この形にしておけば、レポートは「サマリーシートを埋める」だけで成立します。毎月の作業が安定し、品質のブレが減ります。

上級編:Looker Studioで無料ダッシュボード化する

さらに効率化したい場合は、Google Looker Studioを使うと、スプレッドシートの数字を自動でグラフ化し、クライアント共有用のダッシュボードを無料で作れることがあります。
「毎月グラフを作るのが大変」という人は、将来的な選択肢として覚えておくと便利です。
※接続するデータ(SNSインサイト、GA4等)は環境や権限で扱いが異なるため、無理に全自動化せず、まずはスプレッドシートの型を固めるのがおすすめです。

初心者の具体例:店舗アカウントの月次レポ(文章の完成形)

想定:地域の飲食店。目的は「認知を増やし、来店前の検討(保存・導線)を増やす」。

このレベルの短さでも、クライアントは判断しやすくなります。

  • 総評:今月は季節メニュー投稿が伸び、リーチと保存が増加。プロフィールクリックは横ばいのため、来月は来店前情報(営業時間・席・予約)を週1で固定し、導線改善を狙います。
  • ハイライト:保存が多い投稿は「価格・期間・おすすめポイント」が1枚で分かる構成。コメントも“行きたい”が増加。
  • 課題:導線投稿(来店前FAQ)が不足し、検討から行動への後押しが弱い可能性。
  • 改善提案:週1で「来店前FAQ(予約/アクセス/混雑)」を固定。検証指標はプロフィールクリックと保存数。

ここまで書ければ、数字が多少ブレても「次に何をするか」が明確なので、運用の価値が伝わります。

よくある失敗5選と回避策

失敗1:数字を全部載せて、結局何が重要か分からない

回避策:KPIは主要3つ+補助に絞る。細かい数字は別紙に寄せる。

失敗2:増減の理由が「頑張ったから」「アルゴリズムが…」で終わる

回避策:「事実→解釈→仮説」の3行で書く。断定しない代わりに、次の検証に落とす。

失敗3:改善提案が抽象的(質を上げる、投稿を増やす)

回避策:提案は必ず「施策・検証指標・期限」でタスク化する。

失敗4:伸びた投稿を褒めるだけで“再現”がない

回避策:共通点を2〜3個に絞って言語化し、来月の投稿計画に反映する。

失敗5:運用ログがなく、作業範囲・工数の認識がズレる

回避策:最低限「投稿・返信・分析・打合せ」だけでも記録してレポに添える。

すぐできるチェックリスト

  • 要約(結論)が3行で書けている
  • 主要KPIが3つに絞れている(前月比つき)
  • 伸びた投稿TOP3と「共通点(再現ポイント)」が書けている
  • 課題が1〜2個に絞れている(全部課題にしない)
  • 改善提案が「施策・検証指標・期限」になっている
  • KPIツリーで「なぜそのKPIを見るか」を説明できる
  • 運用ログ(作業内容・工数・依頼事項)が入っている

まとめ:チェックリストと次にやること

SNS運用レポートは、文章の上手さよりも、KPIの整理と改善提案の具体性で評価が決まります。迷ったら「要約→KPI→ハイライト→課題→提案→ログ」の順で作れば、読み手が迷いません。

要点をまとめます。

  • KPIは主要3つ+補助で十分(載せすぎない)
  • 分析は「事実→解釈→仮説」で短く
  • 改善提案はタスク化し、検証指標と期限まで書く
  • KPIツリー(相関図)で「なぜ追うのか」を説明できる
  • 基本は月1回の定例+週1の簡易速報で信頼が積み上がりやすい
  • スプレッドシートの型を固め、必要ならLooker Studioで可視化を効率化する

次にやること(3ステップ)

  • ステップ1:この記事の「7ブロック構成」を自分の提出フォーマットに固定し、毎月同じ順番で埋める
  • ステップ2:KPIツリーを1枚作り、クライアントの目的(KGI)と主要KPI3つを紐づける
  • ステップ3:月次レポの改善提案を「施策・検証指標・期限」で3本だけ作り、来月計画シートに落とし込む

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