SNS運用代行の始め方|未経験でも初案件が取れる“安全運用”の手順書

「SNS運用代行に興味はあるけど、自分のフォロワーも少ないし、実績なんて何もない……」
「未経験がいきなり企業のアカウントを触って、炎上させたり凍結(BAN)させたりしないか不安」

結論として、未経験から初案件を獲得するために“バズの実績”は必須ではありません。クライアントが最初に求めているのは、魔法のようにフォロワーを増やす力よりも、「ルールを守り、アカウントを危険(炎上・凍結・乗っ取り)に晒さずに運用してくれる安心感」です。

この記事では、30代会社員・副業初心者の方が平日1時間の作業で、SNS運用代行の始め方から最初の案件を取る手順までを“手順書”としてまとめます(成果・収益は案件内容や稼働、媒体・ジャンルで変動し、保証はできません)。

SNS運用代行とは?未経験が最初に押さえる全体像

SNS運用代行は、企業や個人事業主のSNSアカウントを「投稿するだけ」ではなく、目的に沿って運用する仕事です。よくある業務は次の組み合わせです。

  • 企画:投稿テーマ設計、投稿カレンダー作成、ネタ出し
  • 制作:Xなら文章作成、Instagramなら投稿設計(構成・キャプション・ハッシュタグ)
  • 投稿:予約投稿、投稿後の微調整
  • 運用:数字の記録、簡易レポート、改善提案(まずは月/週1でOK)
  • 対応:コメント返信、DM一次対応(初心者は最初から請けない方が安全)

特に重要なのは、未経験がいきなり「返信対応」や「危機管理」まで抱えると、平日1時間では破綻しやすいこと。まずは投稿作成+投稿(予約)+簡易レポートの範囲に絞るのが現実的です。

未経験でも案件が取れる理由は「再現性」と「事故らなさ」

実績ゼロの方が誤解しがちなのが、「フォロワー数が多くないと運用代行は無理」という思い込みです。初案件で評価されやすいのは、フォロワー数よりも次の要素です。

  • 運用の型:企画→作成→確認→修正→投稿→振り返りの手順が明確
  • チェック体制:誤字・リンク・権利(画像/音源)・炎上ワードの確認ができる
  • 報連相:自己判断で突っ走らず、確認・相談が早い
  • リスク管理:凍結(BAN)・ロック・乗っ取りを防ぐ運用ができる

つまり未経験が最初に作るべきは、「成果」よりも任せても事故が起きにくい運用者セットです。

平日1時間で進める:最初の1ヶ月ロードマップ

ゴールやること(平日1時間)
1週目提供メニューを決める媒体(X/Instagram)とジャンルを決める/作業範囲を絞る
2週目サンプル実績を作る投稿作例10本+企画30個+簡易レポ雛形を作る
3週目提案セットを完成提案文テンプレ/ヒアリング項目/運用ルール(BAN対策)を整備
4週目応募を開始毎日1件応募(小さな案件)/返信を改善して次に活かす

最初の1ヶ月は「受注できる状態を作る」期間です。応募の前に、運用の型・サンプル・提案文を揃えると、未経験でも勝負になります。

ステップ1:媒体とジャンルを決める(X運用/Instagram運用)

最初から「何でもできます」は刺さりません。平日1時間で現実的に回すには、媒体×ジャンル×業務範囲を小さく決めます。

媒体の決め方

  • 文章が得意・ネタ出しが得意:X運用(投稿頻度で価値を出しやすい)
  • 見せ方・整理が得意:Instagram運用(構成・保存される投稿が強い)

ジャンルの決め方(おすすめの考え方)

  • 毎日ネタを出せるか(テーマが30個出るか)
  • 炎上しにくいか(対立が起きやすい話題は避ける)
  • あなたが調べるのが苦じゃないか

最初の業務範囲(初心者の安全設計)

  • X:投稿作成(週3〜5本)+(可能なら)予約投稿+週1の簡易レポ
  • Instagram:フィード投稿(週1〜2本)+キャプション+週1の簡易レポ

コメント返信・DM対応はトラブル対応力が必要なので、最初は請けない/別料金/回数制限が安全です。

ステップ2:実績ゼロを埋める「サンプル実績」の作り方

未経験が最短で信用を作る方法は、案件を待つのではなく自分で“運用者っぽい成果物”を作ることです。ここで重要なのはフォロワー数ではなく、実務で使える形になっていること。

サンプル実績に入れるもの(これだけでOK)

  • 投稿作例10本:Xなら文章10本、Instagramなら投稿構成10本(画像は簡易でもOK)
  • 企画30個:投稿テーマ一覧(カテゴリ分けすると強い)
  • 運用方針1枚:ターゲット、ゴール、投稿のトーン&NG事項
  • 簡易レポ雛形:記録する数字と、改善提案を書く枠
  • 運用ルール:炎上・BAN(凍結)対策の基本方針(後述)

これらをNotionやGoogleドキュメントにまとめれば、それ自体が“実績の代わり”になります。クライアントは「この人に任せたら何をしてくれるか」を見たいからです。

ステップ3:案件の取り方は3ルートでOK

ルート1:クラウドソーシングで“小さく”受ける

未経験は、投稿作成だけ・週1レポだけなど、作業範囲が明確な案件が相性良いです。最初から「戦略設計フルセット」案件に突っ込むと、要求が高くミスマッチになりがちです。

ルート2:知人・身近な事業者に“期間限定の試し運用”を提案

最初の実績は身近なところで作れます。ただし友情で抱え込まないよう、最初から線引きを決めます。

  • 期間(例:2週間〜1ヶ月)
  • 作業範囲(投稿作成のみ/予約投稿まで など)
  • 確認フロー(誰がいつまでに確認するか)

ルート3:自分のSNSで“相談導線”を作る

運用代行をしたいなら、自分のSNSも名刺になります。最初は次の3つだけでもOKです。

  • サンプル投稿(作例)
  • 運用の考え方(よくある失敗と回避策)
  • 対応できる範囲(週◯本、レポあり、など)

料金の目安:未経験は「お試し価格+範囲固定」から始める

「いくらで提案すればいいの?」は誰もが迷います。ここは地域や業界、作業範囲で差が大きい前提で、未経験の初期は次のように“範囲を固定したお試し”が現実的です。

  • 月額:1〜3万円程度の小さなプラン(例:投稿作成+簡易レポまで)
  • 単発:投稿1本あたりの単価を決める(作成のみ/投稿込みで変える)

ポイントは、価格そのものより「何を含むか」を明文化することです。修正回数、返信対応の有無、緊急対応などを曖昧にすると、時間が溶けて消耗します。実績が増えたら、段階的に単価を上げていけばOKです。

ステップ4:提案文テンプレとヒアリング項目(コピペOK)

未経験の提案は「熱意」より「安心材料」です。相手の不安は、任せたら何が起きるか分からないこと。だから、作業範囲・手順・確認方法・BAN対策まで書くと強いです。

提案文テンプレ

テンプレート
はじめまして、〇〇と申します。 募集内容を拝見し、SNS運用(投稿作成・予約投稿・簡易レポート)でお力になれると思いご提案いたします。

■対応媒体
・X(旧Twitter)/Instagram(※どちらか明記)

■対応可能な作業範囲(例)
・投稿企画(週次テーマ案)
・投稿作成(文章/構成)
・予約投稿(公式機能を優先)
・簡易レポート(週1回:数字記録+改善提案1つ)
※コメント返信やDM対応は、必要に応じて別途ご相談ください。

■進め方
①ヒアリング(目的・ターゲット・NG事項・炎上/BANリスク)
②投稿案の作成 → ご確認
③修正 → 予約/投稿
④週次で振り返り → 次週の改善提案

■アカウント安全運用(重要)
・パスワード共有は可能な限り避け、公式の権限付与/管理画面を優先します。
・やむを得ずログインが必要な場合も、2段階認証など安全手順に沿って進めます。

■稼働時間
平日1時間(主に〇時〜〇時)。返信目安も事前にすり合わせ可能です。

■サンプル
(ポートフォリオURL)
投稿作例・企画・レポ雛形・運用ルールを掲載しています。

ご検討よろしくお願いいたします。

ヒアリング項目(最初に必ず確認)

  • 目的:認知/問い合わせ/採用/来店 など
  • ターゲット:誰に届けたいか(年齢層・悩み・状況)
  • NG事項:言ってはいけないこと、出してはいけない情報
  • 素材:写真・ロゴ・商品情報は誰が用意するか
  • 確認フロー:投稿前に誰が確認し、いつまでに返すか
  • 緊急時:炎上/乗っ取り/凍結疑いが出た時の連絡先と対応
  • 権限:ログイン共有が必要か、公式の権限付与で対応できるか

【最重要】アカウント凍結(BAN)対策と「ログイン共有」の安全なやり方

SNS運用代行で一番怖いのは、投稿の出来よりもアカウントがロック・制限・凍結されることです。未経験者ほど、ここを先に押さえるだけで信頼が上がります。

BAN(凍結)を招きやすい行動は「過度なアクション」と「怪しいツール」

代表例が「いいね周り」「フォロー周り」のような過度なアクションです。Xでは自動化・攻撃的なフォロー/アンフォローや、フォロワー増加サービスの利用がルール違反として注意されています。

Instagramでも、不自然な操作が続くとアクションが一時的に制限されることがあります(いいね・フォロー・コメント等が止まる状態)。

運用代行としての安全方針はシンプルです。

  • 増やすために乱暴に触らない:過度なフォロー/いいね/DM一斉送信は避ける(必要なら回数制限)
  • 自動化を安易に使わない:外部ツールで“自動いいね”“自動フォロー”は特に危険
  • 公式機能を優先:投稿・予約・権限管理は、まず公式の方法で設計する

ログイン情報共有は原則避ける:Instagramは「Meta Business Suite」で権限付与が基本

Instagram運用では、パスワード共有で複数人が別環境からログインすると、セキュリティ上のトラブル(ロックや本人確認)に繋がる可能性があります。そこで、まず検討したいのがMeta Business Suite(ビジネスポートフォリオ)での権限付与です。Metaの公式ヘルプでは、ビジネスポートフォリオに人を追加し、資産(Instagramアカウント等)の権限を割り当てる手順が案内されています。

さらに、外部の運用代行(フリーランス/代理店)にアクセスを渡す場合は、個人ユーザーとして追加するのではなく「パートナー」としてアクセス付与する方法も案内されています(組織側の運用方針に合わせて選択)。

X(旧Twitter)は「X ProのTeams」で“パスワード共有なし”が可能

Xには、X Pro(旧TweetDeck)のTeams機能があり、パスワードを共有せずに複数人でアカウントを扱う形が用意されています。

ただしX Pro自体が有料プラン(X Premium等)に紐づくことがあるため、クライアント側の契約状況によって使えないケースもあります。

どうしてもログインが必要なときの「現場フロー」(最低限これだけ)

正規の権限付与が難しく、やむを得ずログインが必要になるケースもあります。その場合は“自己流”で進めず、クライアントと合意して手順化してください。

  • 2段階認証を必須にする:認証コードはクライアント側で受け取り、必要時に共有してもらう(運用者が勝手に設定変更しない)
  • ログインは事前連絡&同時進行:新しい端末・場所からのログインは不審扱いされ、ロックや本人確認が発生し得るため、リアルタイムで連絡が取れる状態で行う
  • ログイン履歴・連携アプリを定期確認:不審な連携があれば即報告(勝手に解除しない)

Xは不審なログインやルール違反が疑われる場合、ロックや制限がかかり得る旨がヘルプで説明されています。

予約投稿は「公式機能」を強く推奨(初心者の安全策)

外部の予約投稿ツールは便利な反面、仕様変更や制限の影響を受けやすかったり、運用方法によってはリスクになることがあります。初心者はまず公式の予約投稿手段を使うのが安全です。

  • Instagram:Meta Business SuiteのPlanner/Contentから予約投稿が可能(公式ヘルプあり)
  • Instagram:アプリ内で「Scheduled content(予約済みコンテンツ)」を管理する案内もあります
  • X:状況によりX Proや公式の管理画面(広告管理側のスケジュール機能等)を検討(クライアントの体制に合わせる)

この「アカウントを守る設計」は、未経験者の最大の武器です。提案文で触れられるだけで、安心材料になります。

よくある失敗8選と回避策(SNS運用代行あるある)

失敗1:媒体もジャンルも決めず「何でもできます」と言って刺さらない

回避策:最初はX運用かInstagram運用のどちらかに絞り、対象も1つに決める。

失敗2:実績がないのが怖くて応募できない

回避策:作例10本+企画30個+レポ雛形を“実務サンプル”として提示する。

失敗3:作業範囲が曖昧で、修正や対応が増えて時間が溶ける

回避策:修正回数、返信対応の有無、確認期限を文章で明確にする。

失敗4:パスワード共有で運用を始め、ログイン問題で止まる

回避策:InstagramはMeta Business Suiteの権限付与、XはX ProのTeamsなど、まず正規の方法を検討する。

失敗5:過度ないいね・フォローでアクション制限や凍結リスクを上げる

回避策:「いいね周り」「フォロー周り」を成果手段にしない。必要でも回数制限し、依頼されたらリスクを説明して断る/調整する。

失敗6:外部の自動化ツールに頼り、仕様変更で運用が崩れる

回避策:初心者は公式機能(Meta Business Suite等)中心で組む。

失敗7:レポートが数字の羅列で終わる

回避策:改善提案は1つでいい。「次はこれを試す」を書くと価値が出る。

失敗8:本業との両立で疲れて続かない

回避策:平日1時間で回る作業量に絞る。投稿数を増やすより、型を固定して継続する。

向いている人/向いていない人(向いていない案件の見分け方)

向いている人

  • テンプレ化・チェックリスト化が得意
  • 小さく改善できる(週1で1つ良くする)
  • 報連相ができる(確認が早い)

向いていない人(ただし工夫で改善できる)

  • 完璧主義で投稿が出せない → まず作例10本を“型で量産”する
  • 断れない → 作業範囲を固定し、追加は必ず相談にする
  • その場のノリで運用したい → ルールとチェックで事故を防ぐ

初心者が避けたい「向いていない案件」

  • 「いいね周り・フォロー周りを大量にやって」系:スパム認定や制限のリスクが上がるため、原則断る/回数制限
  • 権限が曖昧:ログイン共有だけ丸投げ、緊急連絡先なし、確認者不在
  • 修正無制限:作業量が読めず、平日1時間副業が崩壊しやすい

具体例:実績ゼロの会社員が「X運用代行」で初案件に近づく流れ

例:ユウさん(34歳・会社員)
副業初心者。平日1時間。実績ゼロが不安で応募できない。

ユウさんは「X運用代行(個人事業主向け)」に絞り、まず検証用アカウントで以下を作りました。

  • 投稿テーマ30個(失敗例、チェックリスト、用語解説など)
  • 投稿作例10本(結論→理由→手順の型で統一)
  • 週次レポ雛形(投稿数、反応の良い型、次週の改善1つ)
  • 運用ルール(過度なフォロー/いいねはしない、緊急時の連絡フロー)

その後、クラウドソーシングで「投稿作成のみ」の小さな案件に、提案文テンプレで毎日1件応募。
提案で「安全運用(凍結対策・権限付与の考え方)までセットで対応します」と書けたことで、未経験でも“任せやすさ”が伝わり、面談につながりやすくなります。

まとめ

SNS運用代行は、未経験でも順番を守れば初案件に近づけます。最初の勝ち筋は「バズ」ではなく、運用の型+サンプル実績+提案テンプレ+アカウントを守る設計です。

  • 最初は媒体とジャンルを絞る(X運用 or Instagram運用)
  • 作例10本+企画30個+レポ雛形で“応募できる実績”を作る
  • 提案文は「範囲・手順・確認・安全運用」を先に書く
  • 凍結(BAN)対策は最大の信頼要素(過度アクション禁止、公式権限付与優先)

すぐできるチェックリスト

  • 媒体を1つ決めた(X運用/Instagram運用)
  • 対象ジャンルを1つ決めた(店舗/個人事業主/採用など)
  • 投稿作例を10本用意した
  • 投稿テーマを30個書き出した
  • 週次レポート雛形を作った(数字+改善提案1つ)
  • 提案文テンプレとヒアリング項目を用意した
  • 運用ルール(BAN対策・権限・緊急時連絡)を文章化した

次にやること(3ステップ)

  1. 今日:X運用かInstagram運用を選び、対象ジャンルと作業範囲(投稿作成〜レポまで)を決める
  2. 今週:投稿作例10本+テーマ30個+レポ雛形+安全運用ルールをまとめ、ポートフォリオ化する
  3. 来週:毎日1件、小さな案件に提案する(範囲が明確・安全運用ができる募集から)

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