結論:この記事で分かること
Amazonで「知らずに規約違反」を防ぐには、出品ボタンを押す前に①出品禁止・制限(禁止商品)を確認、②ASIN単位で“出品できるか/申請が必要か”を確認、③危険物(Hazmat)判定でFBA可否を確認、④知的財産権(IP)・真贋リスクを棚卸し――この4つをルーティン化するのが最短です。
さらに現場では、ASINが「出品を申請(Apply to sell)」になっていても、ボタンを押した瞬間に書類なしで承認される(いわゆる“ワンクリック解除”)が起きることがあります。すぐ諦めずに、まずは申請導線を一度踏んで判断すると、機会損失を減らせます。
なぜ初心者ほど「禁止商品・規制ブランド」で事故りやすいのか
初心者が事故るのは、知識不足というより、Amazonの制限が複数レイヤーで存在するからです。たとえば同じ商品でも、状況によって次のように分岐します。
- そもそも出品禁止(扱えない)
- 制限対象(条件付きで可/特定ルールが必要)
- 出品許可(承認)が必要(申請して通れば可)
- 自己発送はOKでも、FBAは危険物判定で不可(電池・スプレー・液体など)
- 知的財産権(IP:商標・著作権)の苦情や、真贋の疑いで止まる
この“分岐の多さ”が原因で、仕入れてから調べると在庫が残りやすくなります。だからこそ、経験者ほど「商品を見る前に手順を回す」運用に寄せています。
Amazonの規制は4種類に分けると迷わない
出品前チェックは、次の4分類で考えると判断が速くなります。
1)出品禁止・制限対象商品
カテゴリとして「そもそも扱いが難しい」「条件が多い」領域があります。違反すると、販売停止や在庫処分など強い措置に発展する可能性があるため、初心者は特に考え方を押さえておくのが安全です。
2)出品許可(承認)が必要な商品・規制ブランド(ゲート)
ASIN検索で「出品」ではなく「出品を申請(Apply to sell)」が出るパターンです。申請要件は商品・カテゴリ・アカウント状況で変わり、必要書類が提示される場合があります。
3)危険物(Hazmat)・FBA納品制約
自己発送はできても、FBAに入れようとすると危険物判定で止まることがあります。電池・スプレー・香水・洗剤・接着剤・アルコール系・液体/粉体などは分岐しやすいので、仕入れ前の確認が重要です。
4)知的財産権(IP)・真贋(正規品証明)リスク
規制ブランドは、模倣品対策の文脈とセットになりやすいです。仕入れ証明(請求書など)を出せない運用だと、苦情が来たときに詰みやすいので、真贋対策の視点も同時に持っておくのが安全です。
出品前にNG商品をチェックする方法:固定の確認手順(保存版)
おすすめは「リサーチ → 出品可否確認 → 仕入れ」の順に固定すること。仕入れてから調べると、詰んだときに在庫だけが残ります。
手順1:ASINを検索して「出品できる/申請が必要/出品不可」を見る
(A)PC:Seller Central(商品登録)で確認
- Seller Central → 商品登録(Add a Product)でASIN/キーワード検索
- 表示が「出品」なのか「出品を申請(Apply to sell)」なのかを確認
- 「出品を申請」なら、申請画面で必要書類が出るかを確認(先に揃えられるか判断)
(B)スマホ:Amazon Sellerアプリで確認(店舗せどり向け)
店舗せどりの場合、現場ではPCよりスマホが現実的です。Sellerアプリでバーコードをスキャンし、出品可否の表示(出品可/申請必要/出品不可)を確認します。ツールや画面はアップデートで変わることがありますが、「承認が必要」「制限あり」といった表示が出たら、次の手順(ワンクリック解除確認→要件確認)に進むのが安全です。
【超重要】「出品を申請」が出ても、まず一度押してみる(ワンクリック解除)
「出品を申請(Apply to sell)」=即アウト、と決めつけるのは早いです。Amazonでは、アカウントの実績や時期などの条件により、申請を進めるだけで承認されるケースが起こり得ます。
- Step1:「出品を申請(Apply to sell)」をタップ/クリック
- Step2:「承認されました」「出品可能です」系の表示 → そのASINは出品できる可能性が高い(=仕入れ判断へ)
- Step3:書類提出(請求書アップロード等)の画面になる → 書類が出せるまで仕入れない
この「ダメ元ワンクリック」を知っているだけで、仕入れ対象が広がり、機会損失を減らせます。ただし、書類提出が必要と表示されたのに仕入れるのは、初心者が一番やってはいけないパターンです。
手順2:禁止・制限カテゴリ(制限対象商品)でカテゴリ地雷を潰す
ASIN単体で出品できそうに見えても、カテゴリとして制限が厳しい領域があります。初心者はまず、次のような「規制が強くなりやすい領域」を“避ける優先”にすると安全です。
- 法規制や安全性(人体影響)が絡むカテゴリ
- 偽物・模倣品が出回りやすいカテゴリ
- 成分・表示・認証など、提出物が増えやすいカテゴリ
「売れそう」より「事故りにくい」から入る方が、長期で利益が残ります。
手順3:承認が必要なら「書類が揃うか」でGO/NO-GOを決める
申請導線で、請求書・商品写真・追加情報などが求められる場合があります。初心者の判断基準はシンプルです。
- 卸・メーカー・正規ディストリから、要件を満たす請求書が出る → 申請に挑戦する価値あり
- レシート仕入れしかできない → 規制ブランド・承認系は基本避ける(書類で詰みやすい)
※申請要件は変わるため、最終的には申請画面に表示される要求に従ってください。
手順4:危険物(Hazmat)判定を出品前に通す(FBA予定なら必須)
FBAに入れる可能性があるなら、仕入れ前に危険物判定を確認します。危険物判定は「FBA納品しようとして初めて止まる」ことがあるため、先に潰しておくと事故が減ります。
危険物チェックの実務的な進め方
- 最優先:Seller Centralの危険物(Dangerous goods / Hazmat)関連ツールでASINを確認する
- 補助:「納品プラン作成で止まる」タイプの地雷を避けるため、FBA予定ASINは早めに判定を確認する
電池内蔵・スプレー・香水・洗剤・接着剤・アルコール系・液体/粉体などは分岐しやすいので、仕入れ前チェックの優先度を上げてください。
手順5:知的財産権(IP)・真贋リスクを棚卸しする
最後に「規制ブランドかどうか」だけでなく、商標・著作権など知的財産権(IP)の苦情や、真贋の疑いが起きやすい構造かを確認します。特に相乗り出品は、苦情が入ると“書類勝負”になりがちです。
初心者が守るべき基本ルールはこれです。
- 正規ルートを説明できない商品(仕入れ証明が弱い)は扱わない
- 「ブランド品っぽい」「偽物が多いと噂」な商品は避ける(最初は触らない)
- 仕入れ証明(請求書)が出ない運用で、規制ブランドに突っ込まない
出品前チェック早見表(どこを見ればいい?)
| 確認したいこと | 最初に見る場所 | GO/NO-GOの判断軸 |
|---|---|---|
| 規制ブランド・承認が必要? | Seller Central / SellerアプリでASIN確認 | 「出品を申請」→まず一度押す。書類要求なら揃うまで仕入れない |
| 禁止・制限カテゴリ? | 制限対象商品の確認(カテゴリ方針) | 初心者は規制の強い領域を避ける |
| 危険物でFBA不可? | Hazmat判定(危険物確認) | FBA予定なら仕入れ前に判定。不可なら戦略変更 |
| 知的財産権(IP)・真贋の地雷? | 仕入れルート・証明可否の棚卸し | 正規仕入れ証明が弱いなら扱わない |
具体例:初心者が「利益商品を仕入れたのに出品できない」を防ぐ手順
例として、店舗で「有名ブランドの小型家電(電池内蔵)」を見つけたケースを想定します。
- 動機:売れてそう、回転が速そう
- 不安:規制ブランドかも、危険物かも、真贋調査が怖い
この場合の安全な潰し方は次の順番です。
- ①Sellerアプリでスキャン:出品可否を確認。「出品を申請」なら次へ。
- ②ワンクリック解除チェック:まず「出品を申請」を押す。即承認なら仕入れ判断へ。書類要求が出たら仕入れ撤退。
- ③危険物判定:電池内蔵はFBAで分岐しやすい。FBA予定ならHazmat判定を先に確認。
- ④知的財産権(IP)・真贋:正規仕入れ証明が弱いなら触らない(別商品へ)。
このように「売れるか」より先に「出せるか(承認されるか/証明できるか)」でふるいにかけると、規約違反と在庫リスクが現実的に下がります。
よくある失敗5選と回避策
失敗1:仕入れてから「出品を申請(承認が必要)」に気づく
回避策:仕入れ前にASIN確認。「出品を申請」が出たら、まずワンクリック解除を試し、書類要求なら買わない。
失敗2:「出品を申請」を見て即諦め、利益商品を逃す
回避策:一度押してみる。即承認のケースがあるため、機会損失が減る(ただし書類要求が出たら撤退)。
失敗3:レシート仕入れで規制ブランド申請に突っ込む
回避策:承認系は“書類勝負”になりやすい。請求書が出せないなら、最初は避ける(ルール運用を優先)。
失敗4:FBAに送ってから危険物判定で止まり、在庫が詰まる
回避策:FBA予定が少しでもあるなら、仕入れ前にHazmat判定を確認する。
失敗5:知的財産権(IP)・真贋の苦情が来たときに証明できない
回避策:最初から「証明できる仕入れ」中心に。ブランド系・真贋疑いが出やすい商品は、初心者は触らないのが安全です。
向いている人/向いていない人(規約違反を防ぐ運用の視点)
向いている人
- 「売れる」より先に「出品できる/承認される/証明できる」で判断できる
- ASINごとに、承認要否・危険物・仕入れ書類をメモできる
- 扱うジャンルを絞って、ルールを読み込める
向いていない人
- 仕入れを先にして、後から何とかしようとしがち
- 書類や危険物など「売れ筋の裏の規制」を後回しにする
- 「出品を申請」を押さずに諦める/逆に書類要求が出ても突っ込む
まとめ:チェックリストと次にやること
Amazonの禁止商品・規制ブランドを避けるコツは、“知識”より出品前チェックを固定手順にすることです。制限対象カテゴリ→ASINの出品可否→ワンクリック解除確認→Hazmat判定→知的財産権(IP)・真贋棚卸し、の順で潰すと、初心者でも事故は大きく減ります。
すぐできるチェックリスト(10分)
- ASIN確認で「出品」or「出品を申請」or「出品不可」を見た
- 「出品を申請」は一度押して、ワンクリック解除の可否を確認した
- 制限の強いカテゴリに入っていないか、事前に確認した
- 承認が必要なら、必要書類(請求書等)が揃う見込みを確認した
- FBA予定ASINはHazmat判定を確認した
- 正規仕入れを説明できない(証明が弱い)商品は候補から外した
次にやること(3ステップ)
- ステップ1:仕入れ候補10商品をSellerアプリでスキャンし、出品可否(出品/申請/不可)をメモする
- ステップ2:「出品を申請」はワンクリック解除を試し、書類要求なら即撤退(仕入れない)
- ステップ3:FBA予定品はHazmat判定を確認し、不可なら自己発送に切替 or 候補から外す
