「ショート動画編集の相場って、結局いくらなんだろう?」
「1本3,000円で募集されてるけど、安い?妥当?損しない?」
結論から言うと、ショート動画編集の単価は“相場の暗記”だけで決めると損しやすいです。なぜなら、同じ「30秒」でも、案件によって作業時間(工数)が倍以上違うから。
実際、相場っぽい数字を鵜呑みにして受けた結果、時給換算で500円以下になり、疲弊して辞めていく編集者は少なくありません。
この記事では、まず読者が一番知りたい「市場でよく見かける単価の目安(松・竹・梅)」を提示した上で、そこに振り回されずに損しないための「工数分解→見積もり→条件の握り方」を手順書として解説します。
- 市場でよく見かける「単価の目安」
- 工数分解テンプレ(どこに時間が溶けるか)
- 見積もりの作り方(修正・短納期・素材状態)
- コピペOK:見積もり文&単価交渉テンプレ
ショート動画編集の「単価目安」松・竹・梅(あくまで参考)
「相場は断定できない」と言いつつ、目安がゼロだと消化不良になりますよね。そこで、まずはクラウドソーシングやSNS募集で“よく見かけることが多い”価格帯を、条件ごとに整理します(地域・媒体・発注者・継続の有無で上下します)。
| 区分 | 内容の目安 | よく見かける価格帯(目安) | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 格安(梅) | カット+要点テロップ(短め)+BGM調整 | 1,500円〜3,000円/本 | 条件が曖昧だと赤字化しやすい |
| 標準(竹) | テンポ調整+全字幕(整形込み)+強調+SE少量 | 3,000円〜6,000円/本 | 字幕整形と修正回数で工数が跳ねやすい |
| 高品質(松) | 完パケ寄り(図解・素材挿入・演出設計)や運用補助 | 10,000円〜/本 | 「編集」より設計・素材準備が単価を決める |
大事なのは、この表の金額を正解として暗記することではありません。次の質問に答えられるかどうかです。
- その条件で受けたら、あなたの作業スピードだと時給いくらになる?
- 工数が増える要素(全字幕、素材が長い、短納期、修正無制限)が入ってない?
ここから先は、上の「目安」を自分の見積もりに落とす方法を解説します。
なぜ「ショート動画 編集 単価 相場」で迷う人が多いのか
ショート編集は、外から見ると「短い=すぐ終わる」と思われがちです。ところが実務では、動画の秒数よりも次の要素で工数が跳ねます。
- 素材の状態:台本あり/なし、長尺素材から切り出し、音が悪い、言い直しが多い
- テロップ量:全字幕(自動字幕→整形)か、要点のみか
- 演出:ズーム、ハイライト、図解、画像挿入、SE多め
- 修正条件:修正回数が不明、構成変更が頻発、好み調整が続く
- 納品仕様:比率違い、字幕焼き込み有無、書き出し形式、複数本納品
同じ「30秒」で、作業時間が30分の人もいれば、2時間かかる人もいます。だから、相場っぽい数字だけで受けると時給換算500円地獄が起きます。
単価がブレない「3つの軸」:課金単位×編集の深さ×条件
相場に振り回されないために、案件をこの3軸で整理します。
軸1:課金単位(1本/分/時給)
- 1本単価:一番多い。条件を握らないと損しやすい
- 分単価:素材尺が長い案件(切り出し)で有効
- 時給(工数請求):損しにくいが、慣れていない発注者もいる
初心者の現実解は、1本単価+条件の明文化です。
軸2:編集の深さ(最低限/標準/高品質)
- 最低限:カット+要点テロップ+BGM調整
- 標準:テンポ調整+全字幕(整形込み)+強調+SE少量
- 高品質:図解・素材挿入・演出設計(完パケ寄り)
「全字幕」と言った瞬間に工数が上がります。ここを曖昧にすると赤字化しやすいです。
軸3:条件(修正回数/納期/素材状態/継続)
- 修正回数:無制限は工数が読めず危険
- 納期:短納期は優先対応コストが出る
- 素材状態:台本・見本・ルールがあるほど速い
- 継続:運用が固まるほど品質も速度も上がり、単価交渉がしやすい
工数分解テンプレ:見積もりは「編集以外」が本体
損しない見積もりのコツは、編集作業を「カット」だけで考えないことです。ショート編集はむしろ、確認・整形・納品・連絡で時間が溶けます。
工数分解(コピペ用)
- ①準備:依頼内容確認/素材受領/参考動画確認/要件整理(比率・尺・納品形式)
- ②編集:カット/テンポ調整/テロップ(要点or全字幕)/強調/簡易演出(ズーム・ハイライト)
- ③音:音量調整(声>BGM>SE)/ノイズ軽減(必要時)/SE配置(必要時)
- ④書き出し:書き出し/画質・音ズレ確認/ファイル名整理/アップロード
- ⑤修正:フィードバック反映/再書き出し/再提出
- ⑥管理:連絡/進捗共有/納品完了報告
最低でも①準備+④書き出し+⑥管理は、見積もりに入れてください。「編集以外はタダ」にすると、ほぼ確実に時給が崩れます。
見積もりの作り方:工数×最低ライン+リスク(修正・短納期)で決める
ここから、初心者でもそのまま使える見積もり手順です。収益を保証する話ではなく、赤字を避けて継続できる設計の話として読んでください。
Step1:最低ライン(あなたの時給の下限)を決める
まずは「これ以下だと続かない」ラインを決めます。副業ほど、時間が限られるので安すぎる案件は継続不能になりやすいです。
Step2:案件を3分類して工数を見積もる
案件を「梅・竹・松」で分類し、各工程の時間をざっくり見積もります。
- 梅:要点テロップ中心(全字幕なし)
- 竹:全字幕+整形+強調+SE少量
- 松:図解・素材挿入・演出設計(完パケ寄り)
Step3:赤字化しやすい条件を“見積もりに反映”する
- 修正回数:無料修正は○回まで/以降は追加(または時間課金)
- 短納期:優先対応として追加、または対応可否を分ける
- 素材不備:台本なし・指示なし・見本なしは「構成作成」扱いにする
Step4:最後に「時給換算」でセルフチェックする
ここが一番重要です。見積もりができたら、必ず自分に問いかけます。
- この条件で受けて、実作業が何時間になりそう?
- 時給換算すると、最低ラインを割ってない?
割っているなら、金額を上げるか、仕様(全字幕・修正回数・納期)を調整します。
【コピペOK】見積もり文テンプレ(そのまま送れる)
クラウドソーシングでも、直接契約でも、見積もりは「金額」より範囲(どこまでやるか)が大事です。ここが曖昧だと修正地獄になります。
【見積もりテンプレ】
■納品物:ショート動画(9:16)○本(各○秒)
■作業範囲:カット/テンポ調整/テロップ(要点or全字幕)/強調/BGM調整/SE(必要時)/書き出し・提出
■素材:動画素材○本、参考動画○件、台本(あり/なし)
■修正:○回まで(軽微修正)。構成変更・追加素材対応は別途ご相談
■納期:素材受領後○日(短納期対応は追加または可否をご相談)
■金額:○○円(手数料・税の扱いは取引形態に合わせて明記)
ポイントは、「全字幕なのか」「修正は何回までか」を必ず書くことです。ここがないと、相場より高くても安くても揉めます。
見積もり前に聞くべき確認質問(修正地獄を防ぐ)
発注側が「これくらい当たり前でしょ」と思っている条件を、先に言語化して握るのがプロの仕事です。
- テロップ:全字幕ですか?要点のみですか?(整形は必要ですか?)
- 参考動画:理想に近い見本はありますか?(1〜3本)
- 修正:修正回数の目安はありますか?(軽微/構成変更の扱い)
- 素材:台本はありますか?素材は何分ありますか?音質は問題ないですか?
- 納品:比率(9:16等)、字幕焼き込み有無、形式、ファイル名ルール
単価が上がる条件:編集力より「運用を安定させる力」
単価が上がる人は、派手な技術だけでなく、発注者の面倒を減らす“運用面”が強いです。
条件1:修正が少ない(=すり合わせが上手い)
- 初回に「仮出し(方向性チェック)」を入れてズレを減らす
- フォント・色・位置・SEのルールをテンプレ化する
条件2:品質が安定している(=テンプレ運用)
- 毎回ゼロから作らず、型で納品する
- 字幕整形・音の序列・書き出し事故ゼロを徹底する
条件3:テスト編集→継続で上げる(現実的なルート)
最初から高単価を取りに行くより、テスト編集(1本)→継続契約に持ち込み、運用が固まったタイミングで単価交渉する方が現実的です。ポートフォリオに「同一チャンネルで継続運用した実績」が乗ると強いです。
単価交渉テンプレ:相場論ではなく「仕様」と「工数」で話す
単価交渉が揉めるのは、「高い・安い」の感情論になるからです。勝ち筋は、工数が増えている理由を言語化し、仕様(修正回数や範囲)とセットで提示すること。
【交渉テンプレ】
現在の運用で、字幕整形と確認工程に工数が増えているため、次回以降は下記いずれかでご相談できれば助かります。
A)現状単価のまま:修正回数を○回まで、構成変更は別途
B)仕様を維持:単価を○○円(整形・確認・再書き出し工数込み)
どちらが進めやすいでしょうか?
よくある失敗5選と回避策(安請け・炎上・修正地獄を防ぐ)
失敗1:1本単価だけ決めて「修正無制限」になった
- 回避策:修正回数を明記。「軽微修正(誤字、色、位置など)」と「構成変更」を分ける
失敗2:全字幕のつもりがなく、後出しで「全部文字起こし」になった
- 回避策:テロップ方針(全字幕or要点)を見積もりに明記。全字幕は整形込みで工数が増える
失敗3:台本なし・指示なしで受けて、構成から作る羽目に
- 回避策:台本なしは「構成作成」工程として別枠にする(追加料金 or 事前合意)
失敗4:短納期に応じ続けて疲弊した
- 回避策:短納期は「優先対応」として扱い、追加 or 次回から通常納期に戻す
失敗5:素材(音源・フォント)の権利が曖昧で怖くなった
- 回避策:案件はクライアント提供素材が基本。不明な素材は使わない
まとめ:相場は“目安”。最後は工数で決めれば損しない
ショート動画編集の単価は、相場だけで決めると危険です。ただし、SEO的に読者が求める「目安」も無視できません。
- 目安:格安(1,500〜3,000)/標準(3,000〜6,000)/高品質(10,000〜)はよく見かける
- でも決め手:あなたの工数と条件(全字幕・修正回数・納期・素材状態)
- 目的:時給換算500円地獄を避け、継続できる設計にする
次にやること(3ステップ)
- ステップ1:工数分解テンプレ(①〜⑥)をコピペし、あなたの作業時間の目安を書き出す
- ステップ2:次の見積もりから「テロップ方針(全字幕/要点)」「修正回数」「納期」を必ず明記する
- ステップ3:納品後に実作業時間を記録し、時給換算して次回の見積もりに反映する(ズレを潰す)
