副業の確定申告に必要な書類チェックリスト|初心者向けに準備の順番まで解説

副業の確定申告で一番つまずくのは、計算よりも「必要書類の準備」です。結論、書類は目的で4分割すると漏れません。

  • A:本人確認・提出のための書類(マイナンバー、本人確認、口座など)
  • B:本業(会社員)と副業の売上が分かる書類(源泉徴収票、支払明細、入金記録など)
  • C:副業の経費を説明できる書類(領収書、明細、按分メモなど)
  • D:控除を使うなら、その証明書(保険、医療費、寄付など)

また、よく勘違いされる点として、源泉徴収票などは「添付(提出)」が不要でも、申告書に入力するために手元には必要です。

この記事では、確定申告が初めての副業初心者向けに、「揃えるもの」と「集める順番」を、印刷して使えるチェックシート付きでまとめます(一般情報)。個別の判断が不安な場合は国税庁の案内や税務署、税理士等にも確認してください。

確定申告のハードルは「書類集め」。揃えば8割終わり

「確定申告の時期が近づいてきたけど、何を準備すればいいのか全く分からない……」
「書類が足りなくて、期限ギリギリに慌てるのだけは避けたい」

初めての副業確定申告、一番のハードルは「計算」ではなく「書類集め」です。源泉徴収票、支払明細、領収書、控除証明書……。これらが手元に揃っていないと、どんなにやる気があっても申告書は作れません。

逆に言えば、必要な書類さえ揃えば、確定申告の作業は8割終わったようなものです。この記事は「上から順に埋めるだけ」で、抜け漏れなく準備完了できるように作っています。

まず確認:今年の期限と、準備の逆算(最重要)

書類集めは、期限直前にやるほど事故ります。まずは締切を把握して逆算しましょう。

令和7年分(2025年分)の所得税等の確定申告は、相談・受付が令和8年(2026年)2月16日(月)〜3月16日(月)です。
納期限(第3期分)も令和8年3月16日(月)が案内されています。

おすすめの段取り(目安)

  • 1月:書類を集め始める(不足に気づける)
  • 2月上旬:売上・経費の集計を完成させる(帳簿を締める)
  • 2/16以降:申告書作成→提出(e-Taxなら自宅で完結)

「書類集め→集計→提出」を分けるだけで、精神的にかなりラクになります。

全体像:必要書類は4ジャンルで集めると抜けない

ここからは本題です。副業の確定申告で集めるものは、闇雲に探すと終わりません。4ジャンルに分けて、上から順に集めればOKです。

  • A:本人確認・提出のための書類
  • B:本業+副業の売上が分かる書類
  • C:副業の経費が分かる書類
  • D:控除関係(該当する人だけ)

そして、最初にやるべきはAです。Aが揃うと「申告そのもの」が前に進みます。

【A】本人確認・提出のための書類

まずは土台。これがないと、申告書を作れても提出で詰まります。

  • マイナンバーが分かるもの(入手先:手元のマイナンバーカード/通知カード等)
  • 本人確認書類(入手先:運転免許証など/マイナンバーカードがあれば一体)
  • 還付口座の情報(入手先:通帳・ネットバンク画面)
  • e-Taxを使う場合:マイナンバーカード+対応スマホ(またはICカードリーダー)

※注意:マイナンバーカードの「電子証明書」には有効期限がある

e-Tax送信で使う電子証明書には有効期限があり、原則として発行から5回目の誕生日までです。期限が近いと、送信直前にエラーになりがちです。
更新が必要な場合は市区町村窓口で手続きになることがあるため、e-Tax派は1月中に「期限」をチェックしておくと安全です。

【B】本業(会社員)+副業の売上が分かる書類

次に「お金が入った証拠」です。売上の漏れは申告ミスに直結するので、Bは丁寧に揃えます。

本業(会社員)でほぼ必須:源泉徴収票

  • 本業の源泉徴収票(入手先:勤務先)

源泉徴収票は、確定申告で添付(提出)は不要と案内されていますが、申告書に金額を入力するために手元に必要です。
「提出しないなら要らない」と思って捨てるのが、初心者の最悪パターンです(絶対に保管)。

副業の売上(収入)で必要になりやすいもの

  • 支払明細/支払履歴(入手先:クラウドソーシング・各プラットフォームの管理画面)
  • 請求書・納品書(入手先:自分の発行データ/PDF)
  • 通帳の入金履歴/銀行明細(入手先:通帳・ネットバンク)
  • 支払調書(入手先:取引先が発行する場合のみ。必ずあるとは限らない)
  • 源泉徴収がある場合の資料(入手先:支払明細に源泉税額の記載があることが多い)

ポイントは、支払調書がない=申告できない、ではないこと。支払明細・請求書・入金履歴などで売上を説明できれば整理は可能です。不安なら税務署や専門家に確認してください。

【C】副業の経費が分かる書類(“説明できるセット”で揃える)

経費は「レシートを集める」だけだと、あとで詰まります。“説明できるセット”で揃えるのがコツです。

  • 領収書・レシート(入手先:店舗/メール/ECサイト)
  • クレカ明細・銀行明細(入手先:カード会社/ネットバンク)
  • 請求書(自分が支払った側)(入手先:外注先/サブスクの請求履歴)
  • 按分メモ(入手先:自分で作る。割合+根拠を一言)
  • 高額・長く使うもののメモ(入手先:自分で作る。購入日・目的・使用開始時期)

保存期間の考え方:迷うなら「まとめて長め」に寄せる

帳簿・書類の保存期間は、所得の種類や条件で細かく分かれます(例:白色申告の記帳・保存制度では、帳簿や書類の保存について「5年(一定の帳簿は7年)」などの案内があります)。
初心者はここで混乱しやすいので、運用としては「全部まとめて7年保存」に寄せると管理がラクです(一般情報)。

【D】控除を使う人だけ必要な書類(該当者のみ)

控除は「使うなら証明書がいる」が基本です。全員が全部必要なわけではないので、該当するものだけ集めましょう。

よくある控除と、入手先の例

  • 生命保険料控除・地震保険料控除:控除証明書(入手先:保険会社。秋〜冬に郵送/電子交付が多い)
  • 寄付金控除(ふるさと納税など):寄付金受領証明(入手先:自治体/ポータルサイト)
  • 医療費控除:医療費控除の明細書(入手先:自分で作成。医療費通知があると便利)

※重要:医療費控除の領収書は「提出不要」でも5年間の保存が必要

医療費控除は、領収書の添付(提出)が不要とされる一方で、明細書の内容確認のため確定申告期限等から5年間、領収書の提示(提出)を求められる可能性があるため保存が必要です。捨てずに保管しておきましょう。

【印刷して使える】必要書類チェックシート(提出前の最終確認)

このパートは、印刷して机の上に置いて使えます(チェックボックス形式)。

A:本人確認・提出(全員)

  • ☐ マイナンバーが分かるもの(入手先:手元のカード等)
  • ☐ 本人確認書類(入手先:免許証等/マイナンバーカード)
  • ☐ 還付口座情報(入手先:通帳・ネット銀行)
  • ☐ e-Tax環境(使う人のみ:カード+対応スマホ等)
  • ☐ 電子証明書の有効期限を確認(5回目の誕生日まで)

B:本業(会社員)+副業の売上

  • ☐ 本業の源泉徴収票(入手先:会社/提出は不要でも入力に必要)
  • ☐ 副業の支払明細・支払履歴(入手先:プラットフォーム)
  • ☐ 請求書・納品書(入手先:自分の発行データ)
  • ☐ 通帳の入金履歴・銀行明細(入手先:通帳・ネット銀行)
  • ☐ 支払調書(入手先:取引先が発行する場合のみ)
  • ☐ 源泉徴収がある場合の税額が分かる資料(入手先:支払明細)

C:副業の経費(保存が主役)

  • ☐ 領収書・レシート(入手先:店舗/メール/EC)
  • ☐ クレカ明細・銀行明細(入手先:カード会社/銀行)
  • ☐ 外注費・サブスク等の請求書(入手先:相手先/管理画面)
  • ☐ 按分メモ(割合+根拠)(入手先:自分で作る)
  • ☐ 保存箱/保存フォルダ(年別・月別)を用意(迷うなら長め保存)

D:控除(該当者のみ)

  • ☐ 保険料控除証明書(入手先:保険会社)
  • ☐ 寄付金控除の証明(入手先:自治体/ポータル)
  • ☐ 医療費控除の明細書(入手先:自分で作成)
  • ☐ 医療費の領収書(提出不要でも5年間保存)

【具体例】副業初心者が「1週間」で揃える段取り

数字が苦手・初めて申告の人ほど、段取りが命です。1週間で“準備完了”に持っていくモデルを置きます。

想定:副業は小さく開始/スプレッドシートで売上・経費を管理/申告は初めて

Day1:A(本人・提出)を固める

  • マイナンバー・本人確認・口座情報を1つの封筒(フォルダ)へ
  • e-Tax派は電子証明書の期限を確認(切れそうなら更新の段取り)

Day2〜3:B(本業+売上)を固める

  • 本業の源泉徴収票を確保(未着なら会社へ確認)
  • 副業の支払履歴をPDF/CSVで保存→通帳入金と照合して漏れゼロに

Day4〜5:C(経費)を固める

  • 紙レシートは月別封筒、電子は年/月フォルダに集約
  • クレカ明細で「レシート漏れ」を拾う
  • 按分が必要なものは割合+根拠を一言メモ

Day6:D(控除)を該当分だけ集める

  • 保険会社・自治体など「外部から届く紙」を優先回収
  • 医療費控除は明細書を作り、領収書を5年保存する前提で整理

Day7:最終チェック

  • 印刷用チェックシートで☐が全部埋まっているか確認
  • 不足があれば再発行・ダウンロードに動く(直前だと間に合わない)

よくある失敗7選と回避策

失敗1:源泉徴収票を「提出しないなら不要」と勘違いする

回避策:源泉徴収票は添付不要でも、申告書に入力するために必要です。必ず手元に確保しましょう。

失敗2:支払調書が来ない=申告できないと思い込む

回避策:支払調書は必ず発行されるものではありません。支払明細・請求書・入金履歴で説明できる状態を作ればOKです(一般情報)。

失敗3:売上の根拠がバラバラで漏れる

回避策:「支払履歴(プラットフォーム)」と「入金履歴(銀行)」を照合して、漏れゼロにします。

失敗4:領収書はあるのに用途が説明できない

回避策:レシートに一言メモ(何のため)。電子ならファイル名に「日付相手金額_用途」を入れるだけで強くなります。

失敗5:按分が怖くて通信費などを一切入れない

回避策:割合と根拠メモを残すのが基本。迷う場合は税務署や専門家に確認して安全に進めましょう(一般情報)。

失敗6:医療費控除の領収書を捨ててしまう

回避策:医療費控除は領収書の提出は不要でも、確認のために5年間保存が必要です。捨てずに保管。

失敗7:e-Tax直前に「電子証明書の期限切れ」で送信できない

回避策:電子証明書は発行から5回目の誕生日までが基本。有効期限を1月中に確認しておくと事故が減ります。

まとめ:書類集めは「分類→順番→チェック」で100点になる

副業の確定申告の準備は、気合ではなく手順です。

  • 書類は4ジャンル(A〜D)に分ける
  • A→B→C→Dの順で集める(提出に必要→売上→経費→控除)
  • 源泉徴収票は添付不要でも入力に必要
  • 医療費控除の領収書は提出不要でも5年保存
  • e-Tax派は電子証明書の期限を先に確認

この記事のチェックシートを上から埋めていけば、「直前に足りない」「どこに置いた?」が激減します。

次にやること(3ステップ)

  • ステップ1:この記事の「印刷用チェックシート」を印刷(またはメモにコピペ)して、Aから☐を埋め始める
  • ステップ2:B(源泉徴収票+副業の支払履歴+入金履歴)を照合して、売上の漏れをゼロにする
  • ステップ3:CとD(領収書・控除証明)を年/月フォルダに集約し、提出後も保存できる形にする

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