「副業でせどりを始めたいけど、在庫を抱えて赤字になるのが怖い……」
そう感じて、最初の一歩が踏み出せない方は多いはずです。確かに、いきなり商品を仕入れて売るのはリスクがありますし、中古品を“転売目的”で仕入れて販売する場合は、法律(古物営業法)に関わるケースがあるため、知識なしで突っ走るのはおすすめできません。
一方で、正しい順序で進めれば、せどりはほぼリスクを増やさずに「最初の1品を売る体験」を作れます。鍵は、まず仕入れにお金をかけず、自宅の不用品販売(許可が不要になりやすい範囲)から始めること。
この記事では、30代会社員・副業完全初心者(週末2時間)を想定し、まずは安全に最初の1品を売るまでの手順を、利益計算・在庫リスク・失敗回避とあわせて“手順書”としてまとめます。
この記事で分かること
- 赤字を避けて「最初の1品」を売るための具体手順
- 在庫リスクを増やさない商品選びと利益計算の考え方
- 初心者がやりがちな失敗と、その回避策
- 中古品の仕入れに関わる注意点(古物営業法)
なぜ今「せどりの始め方」で迷う人が多いのか
せどり(転売)は仕組み自体はシンプルですが、初心者がつまずくポイントがいくつかあります。
- 在庫:売れなかったら部屋とお金を圧迫する
- 赤字:送料・手数料を見落としてマイナスになる
- 時間:会社員だとリサーチや発送の時間が限られる
- 法律・規約:中古品の仕入れやプラットフォーム規約を知らずに危ない橋を渡りがち
特に重要なのが最後の「法律・規約」です。中古品を仕入れて継続的に売るとなると、古物営業法の考え方(古物商許可の要否)や、販売先のルールを理解しないと、本人に悪気がなくてもリスクが生まれます。
だからこそ、初心者は最初から“せどりの本番”に行かず、安全な範囲で「売る経験」を先に作るのが堅実です。
せどりの全体像:初心者がまず押さえるべき「4つの流れ」
せどりは、難しいビジネスというより「買い物の逆再生」に近いです。
- 買う(仕入れる)
- 整える(状態確認・写真・説明文)
- 売る(出品・値付け・やり取り)
- 届ける(梱包・発送)
初心者がやるべきことはたった1つ。この流れを“1商品だけ”で一周してみることです。最初から10個仕入れると、失敗も10倍になります。
この記事では、その一周を「仕入れゼロ(不用品)」で回す設計にします。これなら在庫リスクと赤字リスクを最小化しつつ、必要なスキル(値付け、写真、梱包、発送、利益計算)をまとめて体験できます。
超重要:中古品せどりと古物商許可(古物営業法)の考え方
ここはコンプライアンス上、必ず押さえてください。
一般に、自分が使っていた不用品を売るのは、日常の範囲として扱われやすく、許可が不要となるケースが多いです。一方で、中古品を「転売目的」で仕入れて繰り返し販売する場合は、古物営業法の対象になり、古物商許可(古物商許可証)が必要になる可能性があります。
たとえば、次のような境界イメージです(あくまで一般的な考え方で、最終判断は管轄の警察署等に確認してください)。
| 行為 | 初心者の安全度 | 考えるべき点 |
|---|---|---|
| 自宅の不用品を売る(服・本・家電など) | 高い | まずはここから始めるのが無難 |
| 家族・知人から譲り受けた物を売る | 中 | 状況次第で判断が分かれやすいので注意 |
| リサイクルショップ等で中古品を仕入れて転売する | 低い | 古物商許可が必要になる可能性が高い領域 |
本記事のターゲットは「副業完全初心者」です。したがって、この記事では“中古品を仕入れて転売”する段階には踏み込みません。まずは自宅の不用品販売のみで「最初の1品を売る」ところまでを安全に達成しましょう。
もし今後「中古品を仕入れて継続的に販売したい」と考えたら、次のアクションが必要です。
- 管轄の警察署(生活安全課など)や都道府県警の案内で、古物商許可の要否と手続きを確認する
- 判断に迷う場合は、行政書士などの専門家に相談する
- 販売先の規約(新品・中古の定義、真贋対応、請求書・領収書要件など)を確認する
※法律の扱いは状況により解釈が変わることがあります。ここは“ネットの断片情報で決めない”のが一番安全です。
初心者におすすめの販売先:まずはメルカリ1本でOK
販売先はいくつもありますが、最初の1品を売る目的ならメルカリが分かりやすいです。
メルカリが初心者向きな理由
- スマホだけで完結しやすい(写真撮影→出品→発送まで)
- 不用品が売れやすい(「欲しい人」に直接届きやすい)
- 小さな取引でも経験が積める
Amazonは「2周目」以降が無難
Amazonも選択肢ですが、初心者は最初から無理に選ばなくてOKです。理由は次の通りです。
- 出品プランによっては月額費用が発生する(小口は月額不要のことが多いが、条件や手数料体系がある)
- カテゴリーやコンディション(新品・中古)の扱い、真贋確認など、運用ルールが複雑になりやすい
- 小売店仕入れ品を「新品」として扱うことは、規約や調査リスクの面で難易度が上がりがち
この記事では、まずメルカリで不用品を売ることに絞って説明します。Amazonは「慣れてから」「規約を読み込んでから」検討しましょう。
赤字を避ける利益計算:初心者はこの式だけで十分
赤字になる最大原因は、「売値だけ見て安心する」ことです。初心者は、次の式だけ覚えればOKです。
利益 = 売上(販売価格) −(販売手数料+送料+仕入れ+梱包資材など)
メルカリの場合、販売手数料は販売価格の一定割合(一般に10%)で、取引完了時に差し引かれる形が基本です。送料はサイズと配送方法で変わります。つまり、送料が読めない商品ほど赤字になりやすいということ。
ミニ事例:110円で買った本が500円で売れたら?(超ミニマム)
ここではイメージを掴むため、初心者でも起こりやすい「本1冊」の例を出します(手数料や送料は条件で変動するので、実際は出品画面・配送方法で必ず確認してください)。
| 項目 | 金額(例) | メモ |
|---|---|---|
| 販売価格 | 500円 | 売れた値段 |
| 販売手数料 | 約50円 | 割合手数料のイメージ |
| 送料 | 約200円前後 | サイズ・方法で変動 |
| 仕入れ | 110円 | 今回は中古本の例(※本記事の本筋は不用品販売) |
| 利益 | 約140円 | 500−50−200−110=140 |
このくらい小さくても、「計算通りに利益が残った」経験は大きいです。最初から高利益を狙うより、赤字を避ける型を先に身につけましょう。
初心者が最初に売るべきは「自宅の不用品」:おすすめジャンル
最初の1品は、利益額よりも売りやすさ・発送しやすさ・トラブルが少なさを優先します。
おすすめ(売りやすい・軽い・説明しやすい)
- 本(漫画・ビジネス書)
- ゲームソフト(動作確認できるもの)
- 小型家電(状態が良く、付属品が揃っているもの)
- ブランドでない日用品でも、状態が良いもの(未使用に近い食器・タンブラー等)
最初は避けたい(送料・状態・クレームが重い)
- 大型家電・家具(送料が高く、梱包が大変)
- 壊れやすい精密機器(返品対応の負荷が上がる)
- 真贋が問われやすいもの(ブランド品など)
- 衛生面で気を遣うもの(使用済みコスメ等)
週末2時間で回すなら、まずは「軽くて小さい」を徹底すると成功率が上がります。
赤字を避けて最初の1品を売る手順(週末2時間モデル)
ここからは、初心者が迷わないように「やる順番」を固定します。ポイントは、リサーチ→出品→発送までを“1品だけ”で完了させることです。
ステップ1:売れている相場を10分で確認する
メルカリで商品名を検索し、次をチェックします。
- 同じ商品がいくらで売れているか(売り切れ・取引済みを確認)
- 状態(傷・汚れ)の書き方
- 写真の撮り方(明るさ・枚数・撮影角度)
- 送料込みか、発送方法は何か
初心者は、相場を完璧に当てる必要はありません。「だいたいこの価格帯で動いてる」が分かればOKです。
ステップ2:売る商品を1つ決める(不用品のみ)
この時点では、仕入れはしません。クローゼットや本棚から、次の条件で1つ選びます。
- サイズが小さい(厚さ3cm以内など、発送がラクだと尚良い)
- 状態を正直に説明できる
- 動作確認ができる(ゲーム・小型家電の場合)
ステップ3:写真は「明るい場所で8枚」が基本
写真が弱いと売れにくく、値下げ圧力も上がります。最低限これだけ撮ればOKです。
- 正面
- 背面
- 側面(厚み・角の状態)
- 傷や汚れのアップ(ある場合)
- 付属品(ケーブル・箱・説明書など)
- 型番・品番(家電や周辺機器)
- 動作している写真(可能なら)
- 全体が分かる引きの写真
コツは「買う側が不安になる点を、先に写真で潰す」ことです。
ステップ4:説明文はテンプレでOK(トラブル回避が目的)
初心者は文章で差をつけるより、トラブルを避ける方が大事です。以下を入れましょう。
- 商品名(型番があれば書く)
- 状態(傷・汚れ・使用感を正直に)
- 付属品の有無
- 発送方法の予定(匿名配送など)
- 動作確認の有無(できた範囲で)
「美品です!」よりも、「○回使用。角に小さな擦れあり(写真◯枚目)。動作確認済み。」の方が信頼されます。
ステップ5:値付けは“相場の真ん中”から
最初から最安値にすると、売れても利益が残りにくくなります。相場を見たら、まずは真ん中あたりで出品して反応を見ましょう。
- 24時間で「いいね」が付く:価格は大きく外れていない
- 48時間で反応が薄い:写真・タイトル・価格を微調整
ステップ6:発送は「先にサイズを測る」だけで赤字が減る
送料は赤字の原因No.1です。発送方法は、メルカリのガイド(配送方法の早わかり表等)に沿って、サイズと重さで選びましょう。
初心者の鉄則はこれです。
- 出品前に「梱包後のサイズ」をざっくり想定する
- 送料が読めない大型は最初は避ける
- 梱包資材を買いすぎない(家にある段ボール・封筒から)
ステップ7:売れたら「利益」と「次の改善点」をメモする
最初のゴールは「稼ぐ」より再現できる型を作ることです。
- 売れた理由(価格?写真?季節?)
- 手間がかかった点(梱包?やり取り?)
- 利益(プラスでもマイナスでも事実を書くだけ)
このメモがあると、2品目から一気にラクになります。
初心者の状況を1つ設定:週末2時間で「最初の1品」を売る例
例として、30代会社員のAさん(副業初心者・週末2時間)で進めます。
- 土曜 30分:家の不用品を見つける(漫画1冊+ゲーム1本)
- 土曜 30分:メルカリで相場を見る→ゲームソフトを1品に決定
- 土曜 30分:写真撮影→説明文テンプレで出品
- 日曜 30分:売れたら梱包→コンビニ発送
この流れで大事なのは、一気に複数出さないことです。最初に2〜3品出すと「送料計算ミス」「梱包疲れ」「質問対応が重なる」など、初心者の事故が起きやすくなります。
まずは1品で一周。そのあとに、同じジャンルでもう1品。これが一番安全です。
よくある失敗5選と回避策(赤字・在庫・規約・法律)
初心者がハマりがちな失敗を、先に潰しておきます。
失敗1:送料を甘く見て赤字
回避策:出品前に「梱包後のサイズ」を想定し、送料が分かる発送方法を選ぶ。最初は小型商品に絞る。
失敗2:相場を見ずに値付けして売れ残る
回避策:同じ商品(または近い状態)が「いくらで売れているか」を最低でも10件見る。相場の真ん中からスタート。
失敗3:状態の記載が甘くてクレーム
回避策:傷・汚れは隠さず写真と文章に。動作確認できる範囲は明記。分からないことは「未確認」と書く。
失敗4:いきなり仕入れて在庫が増える
回避策:最初の目標は「仕入れ」ではなく「販売体験」。不用品販売で一周してから、次を考える。
失敗5:中古仕入れを始めてしまい、法律リスクが出る
回避策:中古品を転売目的で仕入れて継続的に販売するなら、古物商許可の要否を必ず確認。迷う場合は管轄警察署・専門家へ相談。初心者はまず不用品のみで進める。
すぐできるチェックリスト(最初の1品で赤字を避ける)
- 売るのは「自宅の不用品」からにしている(仕入れなし)
- 相場を10件見て、価格帯を把握した
- 写真は明るい場所で8枚以上撮った
- 傷・汚れ・付属品・動作確認の有無を書いた
- 発送方法を先に決め、送料のイメージがある
- 手数料・送料を引いても赤字になりにくい価格で出した
- 売れたら利益と改善点をメモする準備ができている
向いている人/向いていない人(現実的な話)
向いている人
- コツコツ作業が苦にならない
- まずは月数回でも継続してみたい
- 小さく試して改善するのが好き
- ルール(規約・注意事項)を読むのが苦じゃない
向いていない人
- すぐ大きな金額を狙いたい(リスクを取ってでも)
- 梱包・発送・やり取りが強いストレスになる
- 在庫スペースを確保できない
- ルール確認が面倒で、勢いで進めてしまいがち
向き不向きはあります。ただ、向いていない要素があっても「不用品を1つ売る」だけなら十分可能です。まずは合うかどうかを、最小単位で確かめましょう。
まとめ:安全に“最初の1品”を売るのが最短ルート
せどりの始め方で大事なのは、いきなり仕入れて稼ごうとしないことです。副業完全初心者が赤字を避けるなら、まずは自宅の不用品販売で、出品〜発送〜利益確認までを1回やり切るのが最短ルートになります。
- 赤字の原因は「送料・手数料の見落とし」が多い
- 在庫リスクは「仕入れない」ことで最小化できる
- 中古品を転売目的で仕入れるなら、古物営業法(古物商許可)の確認が必要になりやすい
まずは安全な範囲で、1品を売ってみてください。経験が積み上がれば、次に何を学ぶべきかが自然に見えてきます。
次にやること(3ステップ)
- ステップ1:家の中から「小さくて軽い不用品」を1つ選ぶ(本・ゲーム・小型家電)
- ステップ2:メルカリで同じ商品を検索し、売れている価格帯を10件確認する
- ステップ3:写真8枚+テンプレ説明文で出品し、売れたら発送して利益をメモする