結論:この記事で分かること
「3cm以内で送れるはず」と思って梱包したのに、差出時にサイズオーバーで返送されたり、想定より高い配送方法に切り替えて利益が削れたり――せどり初心者が最初につまずきやすいのが、いわゆる「厚さ3cmの壁」です。
3cmを超えない梱包のコツは、裏ワザではなく次の3つに集約できます。
- 薄い資材を選ぶ(資材の時点で勝負が決まる)
- 膨らみ(空気・角・重ね・段差)を作らない
- 最後に最厚部を測って確定する(測り方を固定する)
この記事では、ネコポス/ゆうパケット/クリックポストを中心に「3cm以内に収める梱包術」を手順書として解説し、どうしても3cmで沼るときの別ルート(ゆうパケットポスト等)も含めて、初心者が迷わず選べるように整理します。
なぜ今「3cm 梱包」で迷う人が多いのか
せどり(物販)は、商品単価や利益率によっては「送料の数十円〜数百円の差」が、そのまま利益を左右します。特に薄型配送(ネコポス/ゆうパケット/クリックポスト)は、コストを抑えやすい反面、サイズ規定がシビアで、初心者ほど次のミスをしがちです。
- 中身は薄いのに、梱包したら膨らんで3cmを超える
- 中央だけ測ってOKと思い、角の最厚部でアウトになる
- 不安でテープや緩衝材を増やし、逆に厚くしてしまう
- サービスごとのサイズが似ていて、規格を混同する(特にネコポス周り)
さらに、配送サービスは利用形態(フリマアプリ連携/個人の自己発送/契約サービス)や、時期の改定によって条件が変わることがあります。そのため「昔聞いたサイズ」を前提にしてしまうと、ミスが起きやすいのも現実です。
結論、3cm梱包の不安は「センス不足」ではなく、資材・作り方・測り方をテンプレ化していないことが原因です。ここから先は、初心者でも再現できるように「型」と「選び方」を具体化していきます。
配送方法の全体像:3cm系と“別基準”を分けて考える
まず押さえるべきは、薄型配送には大きく2タイプあることです。
- 3cm系:ネコポス/ゆうパケット/クリックポスト など(厚さ3cm以内が基本の前提)
- 別基準系:ゆうパケットポスト など(「郵便ポストに投かん可能」など、別の条件が加わる)
「どれも薄型でしょ?」と思いがちですが、運用上はここが大きな差になります。3cm系はルールが明確で再現性が高い一方、ギリギリ商品のときは沼りやすい。別基準系は“逃げ道”になりやすい反面、専用資材やアプリ連携、投かん可否など運用ルールが増えます。
だから、最初におすすめなのは「基本は3cm系でテンプレ化」→「どうしても無理なときは別基準へ切り替え」という二段構えです。
比較表:サイズ規定・使いどころ(実務向け)
| 配送方法 | サイズ条件(重要ポイント) | 重量目安 | 料金の考え方 | 向いているケース |
|---|---|---|---|---|
| ネコポス | 厚さ3cm以内が基本。利用形態・時期で上限が変わることがあるため要確認 | 1kg以内が目安 | フリマアプリ連携/契約等で異なる | ヤマト系の連携サービスを使い、薄型を安定運用したい |
| ゆうパケット | 厚さ3cm以内。厚さで区分があるため、2cm以下に落とせると有利なことがある | 1kg以内が目安 | 厚さで段階(例:1cm/2cm/3cm) | 厚さを最適化して送料を抑えたい/郵便系で揃えたい |
| クリックポスト | 厚さ3cm以内。A4相当のサイズ枠で運用しやすい | 1kg以内が目安 | 全国一律(例:2026年1月時点で185円。改定の可能性あり) | 自己発送でテンプレ運用したい(ラベル印刷できる環境がある) |
| ゆうパケットポスト(発送用シール等) | サイズ条件に加え「郵便ポストに投かん可能」が重要。厚さは“目安”扱いになりやすい | 2kg以内が目安 | 対応アプリ等の料金表に従う | 3cmギリギリで沼るときの逃げ道。ポスト投かん運用に寄せたい |
※規格や料金は変更されることがあります。運用前に、必ず各サービスの最新の公式案内(フリマアプリ連携の場合はアプリ側の案内)を確認してください。
補足:ネコポスは「どのネコポスか」で条件が違うことがある
ネコポスは特に、フリマアプリの匿名配送として使うケースと、事業者として契約サービスを使うケースで条件や運用が異なることがあります。さらに、過去の規格を前提にした情報がネットに残っているため、初心者は混乱しがちです。
記事内では「3cm梱包術」を軸に解説しますが、実運用ではあなたが使う“その導線”の規格を公式で確認し、テンプレ資材もそれに合わせて選ぶのが安全です。
3cmの壁を超えない梱包術:最初に揃える「薄型資材」セット
3cm梱包は、テクニックより先に資材選びで勝負が決まります。初心者が事故りやすいのは、家にある箱・封筒・緩衝材を適当に使って、厚みが読めなくなるパターンです。まずは資材を固定しましょう。
初心者向け:薄型資材の基本セット(これだけでOK)
- 段ボール封筒(薄手):本・薄い小物・アパレルに万能
- OPP袋(透明袋):防水+空気を抜いて形を整えやすい
- 薄い厚紙(補強用):曲がり防止は“面”で支える
- 薄いテープ(OPPテープ等):重ね貼りで段差を作らない
- 厚さ測定定規(3cmゲージ):不安をゼロにする最強アイテム
厚さ測定定規は、100円ショップで見かけることもあります(在庫や取り扱いは店舗・時期で変動します)。見つからない場合は、厚紙を3cm幅で切った“簡易ゲージ”でもOKです。重要なのは毎回同じ基準で測ることです。
やりがちNG資材(3cm梱包を不安定にする)
- 厚めのクッション封筒(中身が薄くても資材で厚くなる)
- プチプチを二重・三重(守るつもりで3cmを超える)
- ガムテープの過剰補強(段差・塊が最厚部になる)
- 箱のサイズが合っていない(中で動いて角が膨らむ)
「不安だから足す」は薄型配送では逆効果になりがちです。守りたいなら、厚みを増やすのではなく、資材を適正化して“形を崩さない設計”に寄せるのが正解です。
3cm梱包の「型」3つ:商品別にテンプレ化する
3cm以内に収めるコツは、商品ごとに梱包をアドリブにしないことです。ここでは、初心者でもすぐ固定できる「型」を3つ紹介します。扱う商品が増えても、基本はこの3つで回せます。
型1:フラット型(本・トレカ・薄い小物)
- 資材:段ボール封筒+OPP袋(必要なら薄い厚紙1枚)
- 狙い:曲げ対策は厚みでやらず、面(厚紙)で支える
- ポイント:テープ重ね貼りを作らず、封筒のフラップ折り返しも最小限に
フラット型は「膨らませない」がすべてです。緩衝材を増やすほど厚さが読めなくなります。壊れ物要素があるなら、無理にフラットで守ろうとせず、次の薄箱型へ切り替えた方が安定します。
型2:ブック型(衣類・布小物:畳む+空気を抜く)
- 資材:段ボール封筒 or 薄型箱+OPP袋
- 狙い:厚みの山(折り目)を1箇所に作らず、分散させる畳み方にする
- ポイント:圧縮=潰すではなく、空気を抜いて形を整える
衣類で3cmを超える最大原因は「折り目の山」です。たとえば“きれいに畳んだつもり”でも、袖やフード、リブ部分が重なって一箇所が盛れるとアウトになります。畳み直しで解決することが多いので、ギリギリならテープを増やす前に畳み直すのが最短です。
型3:薄箱型(壊れ物・ガジェット・容器)
- 資材:厚さ3cm対応の薄型箱+OPP袋+薄紙(隙間調整)
- 狙い:中で動かない設計にして、角が膨らむ原因を潰す
- ポイント:角に緩衝材を盛ると最厚部が角になりやすいので注意
薄箱型は守りが強い反面、箱自体の厚みで余裕が減ります。守ろうとして角に緩衝材を盛ると、3cmを超えやすいので要注意。隙間は薄紙で調整し、「箱の形が崩れない」状態を作るのがコツです。
厚さ測定のコツ:3cmで事故らない“測り方テンプレ”
3cm梱包の勝敗は、最後の測定で決まります。測定が甘いと「たぶん大丈夫」が返送事故になります。ここでは、初心者が最短で安定する測り方をテンプレ化します。
厚さは「中央」ではなく“最厚部”で決まる
厚さは一箇所でも3cmを超えたらアウトになり得ます。最厚部になりやすい場所は次の通りです。
- 衣類の折り目(山)
- 箱の角(潰れ・盛れ)
- テープの重ね貼り(段差)
- 封筒フラップの折り返し
- プチプチ・緩衝材の重なり
測定手順は「角→辺→中央」で固定する
- 角:4つの角を重点チェック(最厚部になりがち)
- 辺:長辺・短辺の中央付近も確認
- 中央:最後に全体の平均厚みを確認
この順番にすると、「角だけアウト」を早期に発見できます。ギリギリのときは、測ってからテープを貼るのではなく、貼ってから必ず再計測してください。テープの段差でアウトになるケースが多いからです。
圧縮の正解:押す→整える→固定→再計測
- 押す:袋の口から空気を抜く(衣類は特に効果大)
- 整える:厚みが偏る場所(折り目・角)をならす
- 固定:薄いテープで軽く固定(重ね貼りで段差を作らない)
- 再計測:固定後にもう一度ゲージで確認
「力技で潰す」より「形を整える」方が、見た目もきれいでクレームリスクも下がりやすいです。
具体例:せどり初心者が「伸びない利益」を守る3cm梱包の手順
例として、フリマで「スウェット(厚みが出やすい衣類)」を発送するケースを想定します。
- 利益:送料が上がると利益が消えやすい
- 不安:3cmを超えて返送されると、時間も手間も二重にかかる
- やりがち:不安でプチプチ追加→テープ追加→結果的に厚くなる
この場合の安全手順は次の通りです。
- Step1:ブック型(段ボール封筒+OPP袋)に決める
- Step2:畳み方を工夫して厚みの山を分散(フードやリブは重ねない)
- Step3:OPP袋に入れて空気を抜き、形を整える(潰しすぎない)
- Step4:封入後に厚さ測定(角→辺→中央)
- Step5:3cmを超えるなら、テープ追加でごまかさず、畳み直し→資材変更→別ルート検討の順で対応
この順番にすると、「不安だから足す」という悪循環が止まり、梱包が安定します。発送数が増えるほど、テンプレ運用の価値が上がります。
どうしても3cmを超えそうなときの「逃げ道」:ゆうパケットポストの使いどころ
3cm系は再現性が高い一方、衣類・ぬいぐるみ・緩衝が必要な商品などは、どうしてもギリギリになりがちです。そのときに知っておきたいのが、ゆうパケットポスト(発送用シール等)です。
ゆうパケットポストは「運用ルールが増える」代わりに、沼りにくい
- 専用資材(発送用シール等)を用意し、対応サービスの手順に従って使う
- サイズ条件に加え「郵便ポストに投かん可能」が重要になる
- 無理に押し込むのはNG。入らないなら別手段へ切り替える
この“投かんできるか”基準があるため、3cm系で何度も測り直すタイプの人にとって、逃げ道になりやすいです。ただし、ポスト形状や投かん口は場所によって異なるため、「必ず通る」とは言い切れません。運用では自宅近くのポストで実際に投かんできるかを確認し、ルール化しておくと安心です。
注意:専用箱の入手性は変わることがある
ゆうパケットポストは専用資材の種類や入手性(販売場所・在庫状況)が変動することがあります。継続運用するなら、専用箱に依存しすぎず、発送用シール運用など“代替案”も持っておくと安定します。
よくある失敗5選と回避策
失敗1:プチプチ二重で一発アウト
回避策:守りたいなら「厚みを足す」より「形を崩さない設計」に寄せる。フラットで守りきれないなら薄箱型へ切り替える。緩衝材は“必要最小限”にする。
失敗2:封筒フラップ+テープ重ね貼りが最厚部になる
回避策:テープは最小限で段差を作らない。補強のつもりで貼りすぎると、薄型配送では逆効果になりやすい。
失敗3:衣類の畳み方が雑で折り目の山が3cm超え
回避策:畳み直しが最強。山を1箇所に作らず分散させ、空気を抜いて整形してから固定→再計測。
失敗4:箱の角が盛れる/潰れて厚みが増える
回避策:中で動かないように薄紙で固定し、角に緩衝材を盛らない。外側の補強も厚みが増える貼り方を避ける。
失敗5:クリックポストを選んだのにラベル印刷が面倒で運用崩壊
回避策:クリックポストは「印刷できる環境がある人向け」です。プリンターがない場合は、印刷手間を含めて運用設計する(まとめ印刷日を作る等)か、最初から別配送に寄せる。
向いている人/向いていない人(3cm運用を安定させる視点)
向いている人
- 梱包を毎回アドリブにせず、型と手順を固定できる
- 最厚部(角・折り目・段差)を意識して作れる
- 3cmに固執せず、必要なら配送方法を切り替えられる
向いていない人
- 不安でテープや緩衝材を足しがち(厚みが読めなくなる)
- 測らずに「たぶん大丈夫」で出してしまう
- 資材がバラバラで、再現性が出ない
まとめ:チェックリストと次にやること
3cmの壁を超えない梱包は、薄い資材を固定し、膨らみ(空気・角・重ね・段差)を作らず、最厚部を測って確定するだけで安定します。さらに、どうしても3cmで沼るときは、ゆうパケットポスト等の“別ルート”を知っておくと、運用が楽になります。
すぐできるチェックリスト(10分)
- 梱包後の最厚部(角・折り目・テープ段差)を測って3cm以内になっている
- 測定は「角→辺→中央」の順でチェックした
- プチプチの重なり、テープ重ね貼りで段差を作っていない
- 衣類は畳み方を工夫し、厚みの山を分散できている
- 使う配送方法の規格(利用形態含む)を確認した
- 3cmが厳しい商品は、切り替え先(ゆうパケットポスト等)を決めた
次にやること(3ステップ)
- ステップ1:扱う商品を3カテゴリに分け、「フラット型/ブック型/薄箱型」を固定する
- ステップ2:厚さ測定定規(または簡易ゲージ)を用意し、テンプレ梱包を1回作って写真に残す
- ステップ3:3cmを超えたときの切り替えルール(畳み直し→資材変更→別ルート)を決める

