古物商許可はせどり副業で必要?|中古転売で“違法リスク”を避ける判断基準

「せどりの副業を始めたいけど、古物商許可がないと違法になる?」「無許可だと罰則があるって聞いて不安…」

法律の話は難しくて混乱しますよね。ポイントはシンプルで、せどりで中古品(法律上の“古物”)を転売目的で仕入れて(買い取って)継続的に販売するなら、原則として古物商許可が必要です。逆に言えば、自分の家の不用品を売るだけなら、基本的に許可は不要になりやすいです。

この記事では、30代会社員の副業初心者が「知らずに違反する不安」を減らしながら、許可が必要なケース/不要になりやすいケース、そして申請の流れ・必要書類・費用・期間を、できるだけ分かりやすく整理します。

※本記事は一般情報であり、法的助言ではありません。最終判断が必要な場面(自分のケースが当てはまるか等)は、所轄警察署(生活安全課など)や専門家への確認をおすすめします。

古物商許可とは?せどり副業で関係する理由

古物商許可(古物営業の許可)は、古物営業法に基づき、古物(中古品など)を売買・交換する営業を行う人が、都道府県公安委員会の許可を受ける制度です。盗品などの流通防止の観点から、取引を適正化する目的があります。

せどりで問題になりやすいのは、次のような形です。

  • 転売目的で古物を仕入れる(買い取る)
  • それを反復継続して販売する

副業であっても「営業」に当たる形で継続して行うなら、許可が必要になります。「会社員だから」「週末だけだから」は免罪符にはならないので、ここは最初に押さえておきましょう。

【3分チェック】古物商許可は必要?判断の基本フロー

初心者が混乱する原因は、「中古を売る=全部許可が必要?」と単純化してしまうことです。判断は主に、(1)扱う物が“古物”か(2)転売目的で“仕入れ”があるか(3)反復継続しているかで整理できます。

まずは結論が出やすいチェックリスト

  • 中古品(または後述する“法律上の古物”)を転売目的で仕入れている
  • それを継続して行うつもり(または既に繰り返している)
  • 仕入れ先がリサイクルショップ/フリマアプリ/ネットオークション/知人・個人などになっている

上に当てはまるほど、許可が必要になる可能性が高まります。迷う場合は、自己判断で突っ走らず、所轄警察署に確認するのが一番安全です。

逆に「許可不要になりやすい」代表例

  • 自分の不用品を売る(家の整理)
  • 事業者(正規店・問屋など)から新品を仕入れて売る(ただし販売先の新品定義・規約は別途要確認)

次の章で、「新品でも古物になる」落とし穴を含めて、ここを厳密に説明します。

【重大ポイント】“新品”でも古物になる?せどりで誤解が多い新品の定義

古物営業法の「古物」は、いわゆる中古品だけではありません。法律上は大きく次のように整理されます。

  • 一度使用された物品
  • 使用されていない物品でも、使用のために取引された物品
  • これらに手入れ(修理・補修など)をしたもの(性質を変えない範囲)

ここが、せどり初心者が一番つまずくポイントです。つまり、メルカリやヤフオク等で「新品・未使用・未開封」と書かれていても、個人(消費者)から買う時点で“使用のために取引された物品”として古物に当たる可能性がある、ということです。

結論:許可が不要になりやすいのは、あくまで正規店・問屋など事業者ルートから新品を仕入れる場合です。個人から“新品”を買う=古物の可能性があるため、「新品だから許可いらないでしょ」は危険です。

また、法律の話とは別に、Amazon等の販売先では「新品」の定義(保証、仕入れルート、開封の有無など)が厳密な場合があります。法的に新品でも、販売先の規約上は新品として出せないケースがあるため、法律と規約は別物として分けて考えましょう。

許可が必要になりやすいケース(せどり副業で多いパターン)

ここでは、会社員の副業でよく起きる「許可が必要になりやすい」パターンを、具体例で整理します。※最終判断は所轄警察署への確認をおすすめします。

リサイクルショップで中古を買って転売する

例:セカンドストリート、トレジャーファクトリー、ハードオフ、ブックオフ等で中古を仕入れて販売する。

典型的な「古物の仕入れ→継続販売」に当たりやすく、許可の論点が出やすい代表例です。中古は状態差・欠品・動作不良などの実務リスクも増えるため、時間が限られる副業ほど慎重に。

フリマアプリ・ネットオークションで“個人から”買って転売する

メルカリやヤフオク等で「新品未開封」を含めて個人から買う場合でも、前章のとおり古物に当たる可能性があります。さらに匿名性が高い取引は、運用面(確認や記録など)で詰まりやすく、初心者が主戦場にするのはおすすめしません。

中古スマホ・中古家電など、状態確認が難しい中古を継続転売する

許可の論点に加えて、クレーム・返品対応が増えやすいジャンルです。副業で時間が限られる人ほど負担が大きくなりがちなので、最初から手を出さない方が安全なケースも多いです。

「中古仕入れ→転売」を週末でも継続して回す

週末だけでも、継続して仕入れと販売を繰り返すなら「営業」と見なされる方向になりやすいです。副業開始時から中古仕入れを回すなら、最初に許可取得を検討しましょう。

許可が不要になりやすいケース(初心者の安全スタート)

「まず違法リスクを避けたい」初心者は、最初の1か月〜2か月はこの範囲に収めるのが安全です。

自分の不用品を売る(家の整理)

自分が使っていた物、家に眠っていた物を売るだけなら、一般に許可不要になりやすいです。まずここで、出品・梱包・発送・問い合わせ対応の流れを覚えると、せどり全体がスムーズになります。

事業者ルートから新品を仕入れて売る(正規店・問屋など)

事業者から新品を仕入れる形は、古物の仕入れに当たりにくい方向になりやすいです。ただし繰り返しになりますが、販売先(Amazon等)の規約上「新品として出せるか」は別問題なので、事前確認が必須です。

もらい物を売る(ただし“仕入れ目的化”は注意)

無償譲渡の物は「買い取っていない」ため論点が変わることがありますが、事業として継続的に行う実態があると見え方が変わる可能性もあります。規模が大きくなるなら、早めに確認しましょう。

無許可のリスク:罰則だけでなく、副業で現実に困ること

古物営業法では、無許可で古物営業を営んだ場合の罰則が定められています(条文上は「三年以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金」等)。数字のインパクトだけで怖くなりがちですが、副業初心者にとって実際に痛いのは、次のような“生活に直撃するリスク”です。

  • 法令違反リスク:後から不安になり、行動が止まる(これが一番多い)
  • 販売先アカウントのリスク:本人確認の追加、出品制限、売上保留などに発展し得る
  • 資金繰りが止まる:販売が止まると仕入れ資金が回らない
  • 精神的コスト:「これ大丈夫かな?」が常に付きまとい継続しにくい

だからこそ、「中古を仕入れて継続転売する」方向でせどりをするなら、早い段階で許可取得を検討し、グレーな状態を放置しない方が結果的に安全です。

申請先はどこ?古物商許可は「所轄警察署」が窓口

古物商許可の申請は、一般に営業所(拠点)の所在地を管轄する警察署が窓口です(生活安全課など)。

副業では「自宅=営業所」として申請するケースが多いですが、賃貸の場合は契約条件や管理規約との関係で確認が必要なことがあります。ここは地域・物件で違うため、申請前に警察署窓口で確認しておくと安心です。

費用はいくら?古物商許可の申請手数料と“そのほか”の実費

読者が一番知りたいのがここだと思います。まず結論です。

申請手数料は19,000円(不課税)です。これは申請時に警察署で納付する形が一般的で、不許可や取り下げでも返金されない点に注意しましょう。

申請手数料以外に、次のような実費がかかります。

費用の種類目安補足
申請手数料19,000円(不課税)警察署で納付。不許可・取り下げでも返金なし
住民票などの証明書取得数百円〜自治体で料金が異なる
身分証明書の取得数百円〜本籍地の市区町村で取得する書類(免許証ではない)
証明写真・交通費など実費会社員は平日移動が増えると地味に効く

行政書士に代行依頼する場合は、上記に加えて報酬が発生します。金額は内容や地域で幅がありますが、一般に「書類作成のみ」より「提出・受取までフルサポート」の方が高くなります。副業で平日が動けない人は、費用よりも時間の節約を基準に検討すると失敗しにくいです。

申請にかかる期間は?標準処理期間は40日(休日を除く)

スケジュール感も重要です。古物商許可の審査には時間がかかります。

標準処理期間は40日(行政庁の休日は含まない)が目安です。実際には、土日祝を除いた40日なので、カレンダー上はおよそ1〜2か月を見ておくと安全です。ゴールデンウィークや年末年始を挟むと、体感ではさらに伸びやすいので、余裕を持って計画しましょう。

また、書類の不備や添付不足があると遅れます。会社員は「平日に何度も出直し」が難しいので、提出前にチェックを丁寧に行うのがコツです。

必要書類:初心者がつまずきやすい“身分証明書”を含めて解説

必要書類は都道府県や申請形態(個人・法人)で差がありますが、個人申請でよく求められる代表例は次のとおりです(詳細は必ず所轄警察署の案内で確認してください)。

  • 古物商許可申請書
  • 略歴書(一定期間分の経歴)
  • 住民票の写し(本籍の記載が必要な扱いの地域がある)
  • 身分証明書(本籍地の市区町村で取得。破産手続開始の決定を受けていないこと等を証明する書類。運転免許証とは別物)
  • 誓約書
  • URL等の届出関連(ネットで取引する場合に求められることがある)
  • 賃貸借契約書の写し等(賃貸で追加資料が必要な場合)

特に「身分証明書」は、免許証やマイナンバーカードではありません。本籍地の役所で発行してもらうタイプの書類なので、会社員は早めに取りに行く段取りを組みましょう(郵送対応の自治体もあります)。

申請の流れ:会社員でも迷わない7ステップ

ここからは、実際に動くための手順です。全体像は次のとおりです。

ステップ1:自分のビジネスモデルを決める(中古を仕入れる?)

「不用品販売だけ」「新品のみ」「中古仕入れもやる」どれなのかで、必要性も準備も変わります。中古仕入れを継続して行うなら、許可取得前提で進めた方が安心です。

ステップ2:営業所(拠点)を決める

副業なら自宅を営業所にするケースが多いです。賃貸の場合は、物件ルールと合わせて、警察署に確認しておくと安全です。

ステップ3:所轄警察署に電話して「必要書類・受付」を確認する

ここを先にやると、ムダな書類集めが減ります。確認したいのは次の3つです。

  • 申請窓口(課・係)と受付日時(予約制かどうか)
  • 必要書類の一覧(地域差が出やすい)
  • ネット取引の届出(URL等)の扱い

ステップ4:書類を集める(住民票・身分証明書など)

役所で取るものは「土曜に動く」「郵送請求する」など、会社員でもやりやすい方法を選びます。身分証明書は本籍地発行なので、ここが一番遅れがちです。

ステップ5:申請書類を作成する

記入ミスは遅延の原因です。焦って提出するより、提出前日に全項目を見直す方が結果的に早いです。

ステップ6:警察署に提出し、手数料19,000円を納付する

提出時に確認事項が出ることがあります。時間に余裕のある日に行くのがおすすめです。

ステップ7:審査(標準40日)→許可→運用開始

許可が下りる前に「古物商としての営業活動」を始めないよう注意しましょう。許可後は、表示や記録など運用面の準備も必要になります(次章で解説します)。

許可取得後に必要なこと:“取ったら終わり”ではありません

古物商許可は、取れば安心というより、取ってから守る運用が重要です。副業で忙しい人ほど、ここを仕組み化しておくと安心です。

1)許可番号の表示(ネット取引は表示場所を決める)

ネットで販売する場合、ショップ情報や特商法表記等に古物商許可番号を表示する運用が一般的です。どこにどう表示するかは販売形態によって扱いが変わることがあるため、警察署の案内と販売先のガイドを確認しましょう。

2)取引記録(帳簿)を残す

記録が必要になる場面があります。副業は記録が雑になりがちなので、最初からテンプレ化するのがおすすめです。

例:最低限の記録項目(テンプレ)

  • 仕入れ日/仕入れ先(店名・相手の区分)
  • 商品名・特徴(型番など)
  • 数量/仕入れ金額
  • 販売日/販売先
  • 販売金額

3)本人確認など(非対面・匿名取引は難しくなりやすい)

取引相手の確認が必要になる場面があり、非対面や匿名性の高い取引は運用が難しくなりがちです。初心者はここで事故りやすいので、最初は仕入れルートを絞って運用が回る形にするのが現実的です。

4)変更届(住所・氏名・営業所など)

引っ越しや屋号変更など、一定の変更があった場合に届出が必要になることがあります。会社員は転勤・引っ越しの可能性もあるので、「変更があったら警察署へ相談」と覚えておくと安全です。

例外・グレーに感じやすいQ&A(初心者が迷うところだけ)

Q1:不用品販売を続けているだけなら許可はいらない?

一般に、自分の不用品を売る範囲なら許可不要になりやすいです。ただし、実態として「仕入れて売る」を継続している形になると見え方が変わり得ます。境界が不安なら早めに確認しましょう。

Q2:メルカリで「新品未開封」を仕入れて転売したい。新品だから許可不要?

注意が必要です。法律上の「古物」は中古だけではなく、未使用でも“使用のために取引された物品”が含まれます。個人からの購入は、この論点が出やすくなります。初心者が「新品だから大丈夫」と思い込むのが一番危険なので、方針として個人からの“新品仕入れ”をするなら、所轄警察署へ確認するのが安全です。

Q3:正規店(家電量販店など)で買った新品を転売するなら?

古物の論点は小さくなりやすい一方で、販売先の規約(新品定義・保証の扱い等)で新品として出品できないケースがあり得ます。法律だけでなく、規約もセットで確認しましょう。

Q4:申請したらすぐ中古せどりを始めていい?

原則として、許可が下りる前に古物商として営業はできません。標準処理期間は40日(休日を除く)なので、許可が出るまでの間は、不用品販売や新品仕入れなど「許可が不要になりやすい範囲」で経験を積むのが現実的です。

具体例:30代会社員(違法が不安)が安全に始める順番

最後に、あなたの状況に近い「進め方」を例で示します。

状況:週末2時間しか作業できない。違法が怖い。赤字も避けたい。

1週目〜2週目:不用品販売で「販売の型」を作る

家の不用品を10点だけ出品して売り切る。目的は利益より、写真・説明・梱包・発送・問い合わせの流れを覚えることです。

3週目〜4週目:事業者ルートの新品で「仕入れ判断の型」を作る

量販店・ドラッグストアなどで新品寄りを少量仕入れ。いきなり大量に買わず、1商品1点で検証します。

2か月目:中古仕入れを継続するなら、許可申請に着手

中古を仕入れて回す方針なら、所轄警察署に確認→書類集め→申請。標準40日(休日除く)を見込んで、スケジュールに余裕を持たせます。

この順番なら、「違法かも…」で手が止まりにくく、せどりの適性も見極めやすいです。

まとめ

古物商許可が必要かどうかは、「中古を売るか」だけでなく、法律上の古物に当たる物を、転売目的で仕入れて(買い取って)、継続的に販売するかが大きな判断軸です。特に注意したいのは、メルカリ等での“新品未開封”仕入れでも古物になり得る点。初心者ほどここで誤解しやすいので、最初は不用品販売→事業者ルートの新品で経験を積み、中古を継続するなら許可取得を検討する流れが安全です。

※本記事は一般情報であり、法的助言ではありません。不安がある場合は、所轄警察署(生活安全課など)や専門家に確認してください。

次にやること(3ステップ)

  • ステップ1:この記事の【3分チェック】で、自分が「中古仕入れ(個人から含む)を継続転売する」方針かどうかを決める
  • ステップ2:所轄警察署(生活安全課など)に電話し、申請窓口・必要書類・受付方法(予約制か)を確認する
  • ステップ3:許可が下りるまでの間は、不用品販売(10点)+事業者ルートの新品で販売経験を積み、申請書類を揃えて提出する

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